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かわたれどき(畠中恵)

「かわたれどき」とは、朝まずめ(夜明けから日の出までの前後1時間程度の時間帯を表す)の闇と明るさの間で、何もかもが、はっきりとは形を取らない刻限のことだ。その時刻に、大水に流され木にしがみついたまま取り残されたお雪が見たものは果たして何だったのか?そして、お雪の身に起こったできごととは?
表題作を含む6編を収録。「まんまこと」シリーズ7。

同じ町名主の八木家の当主で麻之助の友人でもある清十郎が父親になった。一方では、麻之助の亡き妻お寿ずの縁者であるおこ乃の縁談がまとまった。麻之助をめぐる環境も、少しずつ変化している。そして、麻之助自身も・・・。
今回も盛りだくさんの内容だ。麻之助の縁談話、持ち込まれた絵の謎、やっと探し当てた生き別れの息子は本当にわが子なのか?江戸に広がる怪しい噂、娘4人が持ち込んだやっかいな話、かわたれどきにお雪が見たものは?などなど。
平凡でおだやかな幸せを願う人たちがいる。だが、そのささやかな願いさえかなえられない人もいる。何気ない日常の中にも、悲しみは潜んでいる。麻之助にも新たな幸せが早く来ますようにと、願わずにはいられない。
切ない中にも、人情が感じられる作品だった。



| 畠中 恵 | 22:31 | comments(0) | ゆこりん |


ファーストラヴ(島本理生)

女子大生・聖山環菜が父親を刺殺した!?環菜の事件を題材にしたノンフィクションを執筆するよう依頼された臨床心理士の真壁由紀は、環菜と面会しいろいろ話を聞く。そこで見えてきたものは・・・。

「自分の父親を刺殺」という事件を起こした環菜。環菜が逮捕されたときに言った台詞が、世間をにぎわせていた。いったい彼女はなぜそんなことを言ったのか?環菜との面会の中で、彼女の心の中にあるものを探り出そうとする由紀。そして、しだいに見えてきた彼女の抱える闇の正体・・・。
環菜の置かれていた状況が異常であることは明白だ。環菜の父も母も、そこまで環菜が傷つくとは想像できなかったのか?子供を守れるのは親しかいない。その親を頼れないと知ったときの環菜の心情は、察して余りある。環菜の心はいつも血を流していたと思う。もう限界だったのだと思う。
これからの環菜の人生がどうなるのか、想像がつかない。けれど、少しでも幸せを感じるものであってほしいと願わずにはいられない。
環菜のことは切なかったが、由紀や由紀の夫・我聞、そして我聞の弟・迦葉にまつわる話には、心温まるものを感じた。
傷ついた者にそっと寄り添うような作品だった。読後感もよかった。



| 島本 理生 | 10:44 | comments(0) | ゆこりん |


キング誕生(石田衣良)

戦国状態だった池袋がひとつにまとまり安藤崇がキングになるまでには、さまざまなできごとがあった・・・。タカシとマコトの高校時代を描いた、池袋ウエストゲートパーク青春篇。

タカシとマコトの高校時代のできごと、タカシのたったひとりの兄・タケルを襲った悲劇などが描かれている。なぜタカシがキングになったのかが分かる作品だ。
ただ、他の方も書評で書かれているように、時代背景に疑問を感じる。後から過去の話を作ると、どうしても矛盾が生じる。それがとても気になった。内容も取ってつけたようなストーリー展開で現実味に乏しく、共感を持って読むことができなかった。
厳しい言い方をすれば、この本は別に無くてもよかったと思う。シリーズの中でなぜタカシがキングになったのかが少しずつ分っていくだけで充分だという気がする。期待していたほどの面白さではなく、残念だった。



| 石田 衣良 | 21:45 | comments(0) | ゆこりん |


本と鍵の季節(米澤穂信)

高校2年生の堀川と松倉は、図書委員。利用者がほとんど来ない放課後の図書室で、図書の仕事をこなしていた。そこに、すでに図書委員を引退した先輩の浦上麻里がやってきた。亡くなった彼女の祖父の金庫を開けるための番号を調べてほしいという依頼だったのだが・・・。「913」を含む6編を収録。

「913」は、単純に金庫を開けるための番号を謎解きのように当てる話かと思ったが、そうではなかった。金庫の持ち主である祖父とその親族の関わり方が意外だった。
「ロックオンロッカー」では、堀川の行きつけの美容室で起こったできごとが描かれている。美容師の言動の中に伏線があり、真相が分かったときには「なるほど!」と感心した。
1年生の男子生徒の兄の無実を証明する「金曜日に彼は何をしたか」、自殺した生徒が最後に読んでいた本を探る「ない本」も、巧妙なストーリーで謎解きを楽しむことができた。
だが、一番強烈に印象に残ったのは、「昔話を聞かせておくれよ」と「友よ知るなかれ」だった。松倉の高校生らしからぬ言動の原因が垣間見えた気がした。だが、真相を知ることが本当によかったのか・・・?読んでいて複雑な思いだった。「友よ知るなかれ」のその後も気になる。
謎が解けても後味の悪さが残る話が多かったが、面白く読みごたえがあった。



| 米澤 穂信 | 23:22 | comments(0) | ゆこりん |


七つの試練(石田衣良)

SNSで出された課題をクリアして「いいね」をもらう。課題は七つ。だが、七番目の課題は命をかける課題だった!「デスゲーム”七つの試練”の管理人は誰だ?」タカシとマコトの追跡が始まった・・・。
表題作を含む4編を収録。IWGP(池袋ウエストゲートパーク)シリーズ14。

「いいね」をもらうためには自分の命をかけるのか?やさしい課題からしだいに困難な課題に。参加する若者は、まるで暗示をかけられたみたいに課題をクリアすることにのめり込む。ゲームの管理人は、ゲームの参加者がどうなろうと・・・死のうが生きようが、いっこうにかまわない。マコトとタカシは、そんな管理人をあぶり出そうとある計画を立てた。はたしてそれはうまくいくのか?タイムリミットが迫る中での攻防は読みごたえがあった。
他の、スキャンダルのために全てを失おうとしている若手俳優(なんと!タカシの友人!)の話「」泥だらけの星」、出会いカフェを舞台にしたあるトラブルの話「鏡のむこうのストラングラー」、マコトの中学時代の同級生が住むマンションの怪音の正体を暴く「幽霊ペントハウス」の3編も、まあまあ面白かった。
マンネリ化という声もあるが、私個人としてはこのシリーズが続くことを願っている。次回作も期待したい。



| 石田 衣良 | 22:30 | comments(0) | ゆこりん |


裏切りのホワイトカード(石田衣良)

渡された白いカードでコンビニのATMを操作する。たったそれだけで、報酬は10万円!だが、うまい話には裏があった。Gボーイズや池袋の治安を守るため、タカシとマコトは奔走する。表題作を含む4編を収録。
IWGP(池袋ウエストゲートパーク)シリーズ13。

表題作のほかに、継父に虐待されている少年を実の父親やマコトたちが助けようとする「滝野川炎上ドライバー」、悪い男に違法薬物を飲まされている母を救おうとする娘とそれに手を貸すマコトたちを描いた「上池袋ドラッグマザー」、普通の人には見えないものが見える霊感の強い少女が巻き込まれたトラブルを描いた「東池袋スピリチュアル」が収められている。
世の中、人の弱みにつけ込んだり、弱い者を攻撃したりする人間は大勢いる。、だましたりだまされたり。裏切ったり裏切られたり。そんなことも珍しくはない。タカシもマコトも、困っている人間や不幸な人間には迷わず手を差し伸べる。どんなことをしても、トラブルを解決しようとする。その解決方法は、読んでいて爽快だ。時代は移り変わり、タカシやマコトも年齢を重ねていく。だが、状況が変わっても、これからもこのシリーズを読んでいきたいと思っている。



| 石田 衣良 | 21:14 | comments(0) | ゆこりん |


守教(帚木蓬生)
  

厳しい日々の暮らし。百姓たちは、心のよりどころを求めキリシタンになった。だが、戦国時代には布教に熱心だった権力者たちも、時代が移り変わるにつれしだいに考えを変えていく。そしてついに、禁教令が!史実をもとにした、命を賭けてキリスト教を信じ続けた人々の記録。

戦国時代に伝来したキリスト教は、またたく間に日本に広まっていく。その教えに共感したのは一般民衆だけではない。時の権力者も大勢いた。
「自分たちの存在を認めてくれる教え。」
それは、九州にある村々の人たちにも生きる力を与えた。日々の暮らしの生きがいとなった。だが、時代は変わり、キリスト教徒に対する厳しい弾圧が始まった。棄教を迫る激しい拷問。転ぶ者、殉教する者・・・。人々の間に動揺が走る。けれど、彼らは信仰心を捨てなかった。ひそかに信仰は守られた。禁教令が出されてから開国まで、それは延々と続ていった。
「自分たちの信念を貫きとおす!どんな迫害にも負けない!」
信仰とはこれほど人に勇気と力を与えるものなのか!読んでいて胸が熱くなる。
重みのある話で感動的な場面もあったが、淡々と述べられる状況説明のような描写も多くて、とても読みづらかった。面白いという話ではないけれど、こういう歴史があったのだということを、多くの人に知ってもらいたいと思う。



| 帚木 蓬生 | 22:23 | comments(2) | ゆこりん |


最後の晩ごはん 小説家と冷やし中華(椹野道流)

深夜に営業する定食屋「ばんめし屋」。常連客の小説家・淡海五朗には、誰にも言えない心の傷があった。そのために冷やし中華は決して食べなかったのだが・・・。最後の晩ごはんシリーズ2。4編を収録。

ねつ造スキャンダルがもとで芸能界から姿を消した海里だが、しだいに「ばんめし屋」の暮らしに慣れてくる。料理も積極的に覚えようと努力している。そんな海里だが、かつての後輩が訪ねてきたり、芸能記者に居場所を知られ押しかけられたりと、心穏やかではない。「まだ役者に未練がある。けれど、それはかなわない。」心の葛藤が痛々しくもある。
一方、冷やし中華断ちしている常連客の小説家・淡海には、とりついている幽霊が・・・。海里は、どうしていつも幽霊が淡海と一緒なのか、その理由を突き止めようとする・・・。
人が心の中に抱えているさまざまな悲しみや苦悩。今回も、作者はそれをていねいに描いている。登場人物の心理描写が細やかだ。なので、読んでいて感情移入してしまう。つらくても、苦しくても、悲しくても、人は前を向いて生きなければならないのだ。
今回も面白かった。心の中にほのぼのとしたものが残った。



| ”ふ” その他 | 19:24 | comments(0) | ゆこりん |


最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵(椹野道流)

イケメン俳優として順調に歩んでいたはずの海里だったが、あるねつ造スキャンダルがもとで活動を休止せざるを得なくなった。だが、ふるさとに戻っても彼の居場所はなく・・・。絶望する彼を救ったのは、定食屋を営む留二だった。最後の晩ごはんシリーズ1。

行くあてのない海里を救った留二。彼の営む定食屋は、夜に開店し、始発が走る頃に閉店する。何だか、ちょっと不思議な定食屋だ。だが、不思議なのはそれだけではなかった。お客は普通の人間だけではない。時には幽霊も!海里には霊感のようなものがあった。幽霊が見えるのだ。なぜ幽霊は定食屋に現れるのか?留二や海里の温かな心が、幽霊になった者たちが抱える切ない思いに寄り添う。そして、そこで出されるおいしい料理が、彼らの心を癒していく。
読んでいると心がほのぼのとしてくる。海里の今後も気になるし、留二という人間も気になる。そして、眼鏡の付喪神ロイドのことも。シリーズで10巻あるが(2019.3.18現在)、これから少しずつ読み進めようと思っている。



| ”ふ” その他 | 23:55 | comments(0) | ゆこりん |


クール・キャンデー(若竹七海)

渚の兄・良輔の妻が、ストーカーを苦にして自殺を図った。一命は取りとめたと思った矢先、容態が急変して亡くなってしまう。時を同じくして、ストーカーだった男も謎の死を遂げる。警察は、ストーカーだった男を殺したのは良輔ではないかと疑い始めたのだが・・・。

兄・良輔の無実を晴らすべく、渚は行動を開始する。ストーカーだった男を殺したのはいったい誰なのか?徐々に明らかになる真実には、「そういうことだったのか!」と驚かされた。けれど、本当の驚きは、最後の最後に用意されていた。ラスト1行は、全く予想外だった。
軽いタッチで書かれていてさらさら読めるミステリー作品だと思っていたが、実は、巧みなストーリー展開で伏線もあり、実に濃厚な作品だった。
それにしても・・・。人は、心の中で何を考えているのか分からない怖い生き物なのだと、あらためて感じた。決して、見かけだけで判断してはいけないのだ。



| ”わ” | 22:48 | comments(0) | ゆこりん |