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みかづき(森絵都)

1961(昭和36)年, 小学校の用務員として働く吾郎は、用務員室で子供たちに頼まれて勉強を教えていた。やがて、用務員室は大島教室と呼ばれるようになる。そんなとき、大島教室に通うひとりの少女の母親・赤坂千明が現れる。彼女の立上げる塾に来てほしいと誘われた吾郎は・・・。

1961(昭和36)年。まだ塾の存在が社会に認められていない時代だ。吾郎は千明と結婚し、学習塾を立上げる。順風満帆ではない。紆余曲折を経て、塾はしだいに成長していく。だが、成長し規模が大きくなるにつれて、千明と吾郎の考え方の違いが明確になっていく。理想を追い求める者と現実に根ざそうとする者。やがて、ふたりの間には亀裂が生じていく・・・。
親から子へ、子から孫へ。時代は流れていく。その流れの中で、塾の有り様も変わっていく。塾の存在が認められる半面、国の教育機関との関係が問題化する。奔走する千明。見守るしかない吾郎。そして、そんな両親を見つめる3人の子どもたち。いったい日本の教育はどこへ行こうとしているのか?混沌とした状況の中、塾はさまよい続ける。そして、行きついたところは・・・。
単行本で約460ページの、親子3代にわたる壮大な物語だ。千明と吾郎が追い求めるもの、彼らの3人の子どもたちや孫のそれぞれの人生、それらは感動的なはずなのだが、読んでいてそれほど感動することはなかった。登場人物の生き方や考え方にも共感できる部分は少ない。熱く語られる教育論も、読んでいる途中で飽きてしまう。情熱がこちらまで伝わってこない。高評価の作品なので期待して読んだのだが、それほど面白いとは思えなかった。



| 森 絵都 | 17:15 | comments(0) | ゆこりん |


名もなき日々を(宇江佐真理)

蝦夷松前藩の上屋敷に奉公している茜は、若君から好意を持たれた。そのことが原因で、茜は否応なしに藩の権力争いに巻き込まれていく。「誰も信じることができない。」四面楚歌の状態の中、茜の心はしだいに追い詰められていった・・・。表題作「名もなき日々を」を含む6編を収録。髪結い伊三次シリーズ12。

幼かった者たちも時がたてば成長し、大人になってゆく。茜は上屋敷に奉公し、伊与太は絵師のもとに弟子入りする。そして、伊与太の妹・お吉も髪結いの修業を始めた。それぞれがそれぞれの道を進んでいく。けれど、大人になるということは、今まで見えなかったものを見たり、今まで聞こえなかったことを聞くことでもある。大人の世界の醜い部分にどんどん触れざるを得なくなってくる。自分に降りかかる問題は、自分で解決しなければならないのだ。親は見守ることしかできない。それはいつの時代でも同じなのかもしれないが・・・。
時が流れ、やがて若い者たちの時代がやってくる。龍之進、茜、伊与太、お吉。いったい彼らの行く末は?そして年を重ねる伊三次、お文たちの今後は?ますます目が離せない。
切ない中にも心に温もりをもたらす、読みごたえのある面白い作品だった。



| 宇江佐 真理 | 22:17 | comments(0) | ゆこりん |


明日のことは知らず(宇江佐真理)

八丁堀の町医者・松浦桂庵の母親の美佐は、伊三次とも顔見知りだった。その美佐が、突然亡くなった。事故死だった。伊三次は、美佐の死が本当に事故死なのか疑問を感じ調べ始めたのだが・・・。「あやめ供養」を含む6編を収録。髪結い伊三次シリーズ11。

「あやめ供養」では、思わぬことで命を落とすことになった美佐について描かれている。母の米寿の祝いができなくなってしまった桂庵の胸の内を思うと心が痛む。お金のために罪を犯す。それはいつの時代にもあるのだと思うと、暗澹たる気持ちになる。
「赤のまんまに魚そえて」では、自分勝手な非情な男に惚れた女性の悲劇を描いている。読んでいてとても切なかった。
「明日のことは知らず」では、伊三次の息子・伊与太と不破友之進の娘・茜について描かれている。伊与太は、悲劇に直面したときに思わず茜の名前を口にした。伊与太の茜を想う気持ちが強く伝わってくる。その茜は、奉公先のお家騒動に巻き込まれようとしていた。茜も伊与太に想いを寄せているが・・・。いったいこのふたりはこの先どうなるのか?とても気になるところだ。
いい悪いに関わらず、時は流れていく。その時の流れの中で、老いていく者もあれば、成長していく者もある。この先どんな未来が待っているのか、それは誰にも分からない。分からないからこそ、人は今を大切に生きなければならないと思う。
味わいがあり深い余韻を残す、面白い作品だった。



| 宇江佐 真理 | 00:04 | comments(0) | ゆこりん |


月は誰のもの(宇江佐真理)

江戸の大火で住むところを失った伊三次とお文は、落ち着き先が決まるまでの間別れて暮らすことになった。伊三次の色恋沙汰、お文の父親の出現、八丁堀純情派と本所無頼派のその後、そして長女・お吉の誕生と、今まで描かれることのなかった10年を描いた作品。髪結い伊三次シリーズの番外編ともいえる作品。

以前、髪結い伊三次シリーズ8の「我、言挙げす」とシリーズ9の「今日を刻む時計」を読んだときに、シリーズ8とシリーズ9の間に10年もの空白があることにひどく驚いた。それ以来ずっと、描かれていない10年間がとても気になっていた。この作品は、その空白部分を埋める話となっている。
八丁堀純情派と本所無頼派のその後は興味深かった。不和龍之進と元・無頼派の次郎衛の間に生まれた友情は意外だったが、ちょっと胸が熱くなった。
お文とその父親の話はとても感動的だったが、切なさを感じるところもあった。立場上互いに名乗り合うことはできなかったが、父と娘の心はしっかりつながっていると強く感じた。ふたりが出会えて本当によかったと思う。
人の悲哀を温かなまなざしでしっとりと描いている。やりきれない思いを感じる中にも、どこか救いを感じさせる部分もある。それが、読後感を心地よいものにしていると思う。とても味わい深い面白い作品だった。



| 宇江佐 真理 | 22:34 | comments(0) | ゆこりん |


蜜蜂と遠雷(恩田陸)

3年に一度開催される芳ヶ江国際ピアノコンクールにはジンクスがあった。
「ここを制する者は、世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」
マサル・C・レヴィ・アナトール、栄伝亜夜、風間塵、高島明石。数多くの天才たちがひしめくコンクールを、彼らは勝ち抜けるのか?最後に栄光をつかむのはいったい誰なのか・・・?

本を読んだのではない。本を通してコンクールのピアノ演奏を聴いたのだ。そんな感じがする。コンクールで勝ちあがるための壮絶ともいえる演奏。聴こえるはずのないピアノの音が、この本を読んでいると聴こえてくる。音符の洪水が、圧倒的な迫力で押し寄せて来る。いったい読み手をどこに連れて行こうとしているのか?宇宙のはるかかなた?壮大な自然の真ん中?ともかく、読み手は翻弄される。素晴らしい音の波に。
はたして、コンクールで優勝するのは誰か?できればマサル、亜夜、塵、明石、この4人すべてに優勝の栄冠を与えたい。そんな気持ちになってくる。どんどん本を読み進める。いや、コンクールを聴きに来た聴衆のひとりとして音楽を聴き続けていく・・・。文章を読むだけで音楽を楽しめるなんて!素晴らしい音楽の世界に浸れるなんて!この作品は何なのだ!恩田陸のすごさをあらためて実感した。
読後も強く余韻が残り、頭の中ではいつまでもピアノの音が鳴り響いていた。500ページの大作だが、一気読みだった。ラストには素晴らしい感動が待っている!久々にとても面白い本にめぐり会い、大満足♪ オススメです!



| 恩田 陸 | 21:16 | comments(0) | ゆこりん |


潮騒のアニマ(川瀬七緒)

小さな離島でミイラ化した女性の遺体が発見された。死後3ヵ月を経過したと思われる遺体は、首つり自殺として処理されようとしていた。だが、法医昆虫学者の赤堀は、遺体がいつもとは違うことに気がついた。「虫の声が聞こえない。」はたして、この遺体に隠された謎とは?法医昆虫捜査官シリーズ5。

犬がどこからか運んできた女性の遺体は、首つり自殺をしたものと思われた。だが、遺体を中心にしての昆虫相が全く組まれていない・・・。どうすればこういう状態になるのか?いつもは虫たちの声を聞く赤堀は戸惑った。それでも、根気よく赤堀は現場からわずかな手がかりを探し出した。しだいに、遺体となった女性の人生が浮かび上がってくる。彼女がなぜこんな小さな島までわざわざやって来て命を絶ったのかが見えてくる。周りの人間の身勝手さや醜さが浮き彫りになってくる。事件が解決されても、満たされない切ない想いがつきあげて来た。
今回も赤堀は大活躍だった。この作品は、シリーズ1〜5の中で一番ウジの数が少なかったように思う。大量のウジが登場するだろうと身構えて読んだが、拍子抜けだった(笑)。そのかわり、他の生物が圧倒的な迫力で登場する。危機感を感じる赤堀だが、その生物は人間が持ち込んだものなのだ。生き物を人間の都合のいいように扱うことは、絶対にしてはいけないと思う。
じっくり考えれば疑問なところもあるが、楽しめる作品だと思う。いつも言っているが、虫の好きな人だけではなく、虫の嫌いな人にもぜひ読んでもらいたい。虫の生態は、ミステリーより面白いかもしれない。



| 川瀬 七緒 | 21:57 | comments(0) | ゆこりん |


恋のゴンドラ(東野圭吾)

桃実と一緒にスキー場にやって来た広太は、ゴンドラに乗り合わせた4人の女性の中のひとりを見て驚愕した。それは何と、同棲相手の美雪だった。しかも!彼女とは結婚することになっている。「ゴーグルとフェイスマスクを外すわけにはいかない。」「声を出すわけにはいかない。」広太の地獄の時間が始まった・・・。「ゴンドラ」を含む7編を収録。

桃実、秋菜、麻穂、美雪、広太、栄介、春紀、直也の8人の男女が繰り広げる恋の物語だ。7編の短編はどこかで微妙につながっている。同棲相手の美雪を騙して桃実とスキー場にやって来た広太の顛末は?美雪と桃実、ふたりの女性の関係は?そして、そこに他の男女5人が関わってくるわけだから、話はややこしくなる。8人の男女はもつれにもつれていくようだが、実は収まるべきところに収まっていく・・・ように見えた。だが、ラストでは意外な結末が待っていた。一番バカだったのは、広太だったのか・・・?
登場人物が個性的に描かれ、内容も面白かった。次はどうなるのかと、読んでいてどんどん引き込まれた。肩ひじ張らずにサラリと読める楽しい作品だと思う。



| 東野 圭吾 | 21:04 | comments(0) | ゆこりん |


氷の轍(桜木紫乃)

北海道釧路の海岸で、他殺体が見つかった。被害者は、札幌に住む80歳の滝川信夫という男性だった。身寄りのない独身の老人が釧路にやって来たのはいったいなぜなのか?釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、生前の滝川の足取りを追うことにしたのだが・・・。

過去のことを忘れた者、過去のことを忘れようとしている者、過去をいまだに引きずっている者、がいた。その者たちをつなぐ過去のできごとは、今では考えられないような貧しい時代に起きた悲劇だった・・・。
過去を引きずる者は、償いを考えた。だがそれは、自己満足に過ぎなかったのではないか?
「善意のひとだったと思うんですよ。言葉も行動も、なんにもずれがない。ずれがないから、他人の嘘と都合にも気づかないし、気づけない。」
この言葉がすべてを物語る。誰もが必死で生きていた。誰もが他人を貶めたり傷つけたりすることを望んではいなかった。けれど、悲劇は起こった。いったい何を責めるべきなのか?その答えはとても出せそうにない。
ひとつ気になったのは、この作品が「砂の器」(松本清張)に何となく似ていることだ。それは、他の方も指摘している。読みごたえのある面白い作品だと思うが、感動!とまではいかなかった。



| ”さ” その他 | 09:32 | comments(0) | ゆこりん |


向田理髪店(奥田英朗)

過疎に悩む田舎町だけれど、そこに住む人たちには人情があった。息子の問題、親の介護問題、異国の花嫁、映画のロケ地に決定などなど、次々起こるできごとに、町のみんなが協力し合う。北海道の寂れてしまった炭鉱町を舞台にした心温まる物語6編を収録。

過疎化が進みどんどん衰退していく町。何とか街を活性化しようと、若者たちが立ち上がる。そんな町に、いろいろなできごとや問題が起こる。その内容はかなり深刻なものだと思う。だが作者は、話が暗くならないようにそれらをユーモラスにさらりと描いている。
小さな町だ。だから、何かが起こるたびに住人達は一致団結して事に当たる。その団結力は素晴らしい。他人のためにそんなにも一生懸命になれるものなのか。今の世の中、「自分のことで手いっぱいで他人のことなどかまっていられない。」そう言う人間が多いのに・・・。
ほのぼのとしたいい話ばかりだと思う。けれど、ひとつ気になったことがある。それは、この本の中で使われる北海道弁だ。すごく違和感がある。北海道生まれの北海道育ちでない人間が書くと、こうもひどい北海道弁になってしまうのかとがっかりした。この本を読んだ人に「北海道の人はこういう言葉を使うのか。」と思われるのはすごく悲しいし、くやしい。もっと北海道弁のことを調べて適切に使ってほしかったと思う。面白い話だと思うだけに、そこのところがすごく残念だった。



| 奥田 英朗 | 15:12 | comments(0) | ゆこりん |


無私の日本人(磯田道史)

寂れていく宿場町。「このままでは町が危うい!」町の行く末を案じた穀田屋十三郎は、同志とともに命がけの行動を起こす。「穀田屋十三郎」を含む3編を収録。

「穀田屋十三郎」「中根東里」「太田垣蓮月」。この作品の中の3つの話は、どれも実在した人物を取り上げている。
穀田屋十三郎は、寂れゆく町を救うために藩に金を貸し付けてその利子を全住民に配る仕組みを考えた。だが、それは大変なことだった。一歩間違えば、全財産だけではなく自分の命や家族の命が無くなるかもしれないのだ。そういう不安や恐怖と闘いながら、十三郎たちは目的を遂行するために奔走する。そして奇跡が・・・!とても感動的な話だった。
中根東里は、「詩文においては中根にかなうものはない。」と言われるほど詩文の才能に超越していた。だが彼は名声を好まない。むしろひとりの平凡な人間として生きることを望んだ。現代に彼の作品がそれほど多く残されていないのがとても残念だ。
太田垣蓮月の人生は波乱万丈だった。彼女の人生は読めば読むほど切ない。多くの苦しみや悲しみを経験した蓮月は、自分のことよりもまず他人のことを考えた。困っている者には惜しみなく金銭や物を与えた。欲を完全に捨て去った生活は、他の者には絶対にまねのできない生活だ。人はこれほどまでに他人に尽くせるものなのか。彼女の生きざまから、多くのことを学んだ。
こんな立派な日本人がいたとは!この本を読まなければ、おそらくこの先もずっと彼らの存在を知らなかったと思う。この3人に光を当ててくれた作者に感謝したい。この本を多くの人に読んでもらいたい。そして、3人の存在を多くの人に知ってもらいたい。強くそう願う。



| ”い” その他 | 06:51 | comments(0) | ゆこりん |