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奇跡の本屋をつくりたい(久住邦晴)

ユニークな企画で注目を集めた本屋さんが、かつて札幌にあった。それは、「くすみ書房」。時代の流れの中、街の本屋さんはどんどん消えていった。そんな街の本屋さんを存続させようと奔走したくすみ書房店主・久住邦晴さん。志半ばで逝った、彼の遺稿集。

「なぜだ!?売れない文庫フェア」「中高生はこれを読め」「ソクラテスのカフェ」。
次々とユニークなアイディアを出し、注目を集めた「くすみ書房」。しかし、時代の流れは愛すべき街の本屋さんを存続の危機に追いやる。場所を変え、起死回生を図る久住さん。だが、奮闘むなしく、「くすみ書房」は終焉の時を迎える・・・。
久住さんの遺した文章を読むと、彼がいかに本を愛していたか、そして書店をたたむことがどれほど無念だったのかが手に取るようにわかる。私も、何度か行ったことがある。ほかの本屋さんにはない独特の雰囲気があり、居心地のいい本屋さんだった。できれば、ずっと残ってほしかった。
「くすみ書房」は無くなってしまったけれど、久住さんには夢があった。でも、その夢を実現する前に、彼は病に倒れ、逝った・・・。さぞかし残念だっただろう。そう思うと胸が痛い。彼の夢が実現するのを見たかった。彼の死が惜しまれてならない。



| ”く” | 21:47 | comments(0) | ゆこりん |


ふりかけ(熊谷真菜)

ふりかけはいつどのように誕生し、成長していったのか?ふりかけのルーツをたどりながら日本の食生活についても考察した、「ふりかけ」のすべてが分かる本。

「ふりかけ」と聞いて思い出すのは、丸美屋の「のりたま」だ。テレビでこのCMを見たときは、強烈だった。さっそく買ってもらい、食べた食べた食べた・・・。白いご飯とのりたまがあれば、ほかには何もいらなかった。おまけの「エイトマン」のカードも、子供にとってはすごく魅力のあるものだった。
ふりかけは、食生活の中でとても身近な存在だ。いったいいつどのようにして生まれたものなのか?作者は丹念に、ふりかけのルールを探っていく。そこにはまったく知らなかった興味深い事実がたくさんあった。そして、「のりたま」のあの袋の中にも、驚くほどのこだわりが詰め込まれていた。知れば知るほどその奥深さに感心する。たかが「ふりかけ」。されど「ふりかけ」。ますますふりかけが好きになる。



| ”く” | 18:28 | comments(0) | ゆこりん |


邂逅の森(熊谷達也)

「マタギ」としてずっと生きていくと思っていた富治。しかし、文枝との仲を、地主でもある文枝の父長兵衛に知られ、追われるように村を出て鉱夫に・・・。だが、「マタギ」としての血が騒ぎ、彼は再び山へ戻る決心をする。壮大な自然の中で繰り広げられる人間ドラマ。

「山には神様がいる。」
自然を崇め、自然と共存するように暮らす「マタギ」。アオシンと呼ばれるニホンカモシカや、熊を獲り、生活を営んでいる。その狩猟の様子は圧巻だ。狩猟は、命のやり取りだ。人と動物の闘いだ。富治や、富治を支えるイクの人生もまた、一つの闘いだった。闘いの果てに待っているものは何だろう?富治を待っているのは、イクの笑顔ではないだろうか。読み応え十分の作品だった。



| ”く” | 15:21 | comments(0) | ゆこりん |


タイムスリップ森鴎外(鯨統一郎)

大正11年、何者かに命を狙われた森鴎外は、ふとしたことから80年後にタイムスリップする。元の世界に帰る方法を探しているうちに、彼は奇妙な現象を発見する・・。

芥川龍之介、太宰治など昭和初期の作家が、かなりの数若死にをしている。なぜか?原因を突き止めようとする鴎外の前に、彼の命を狙う謎の男達が現れる。鴎外が現代風な「おじさん」に変わっていく様が面白い。携帯やワープロをたくみに使いこなし、ラップを楽しむ鴎外の姿を想像しただけでも愉快だ。もし、本物の鴎外が今の日本をながめたら、彼は何と言うだろうか?聞いてみたい。



| ”く” | 08:43 | comments(0) | ゆこりん |