東京タワー(リリー・フランキー)
2006.12.28 Thursday
オカンはずっとボクのことを思っていてくれた。だれよりも深く強く。そしてどんな時も、変わらずに・・・。母と息子、そして息子と父を描いた心温まる作品。
親というのはどんなときでも子供のことを思っているものだ。どんな生活をしているのだろう?体調を崩していないか?困っていることはないのか?作者の母も、いつもそんな気持ちだったのだろう。子供のために苦労することに、なんのためらいもなかった。だが子供というのは「親の心子知らず」。自分のことしか見えていない部分がある。それでも、作者が母を東京に呼んで一緒に生活したのは、とても親孝行だと思った。この世の中に父と母は一人ずつしかいない。かけがえのない存在なのだ。オカンの東京での生活は短かったけれど、充実した日々だったに違いない。この作品は、作者が自分の母にささげるために書いた作品だと思うが、私たちはそれを読んで自分自身と親の関係を見つめなおすことができる。ラストはせつなかった。親とは、本当にありがたいものだと思う。
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