星のかけら(重松清)
2014.05.09 Friday
「お守りの星のかけらを持っていれば、どんなことにでも耐えられる!」
いじめられ、つらい日々を過ごしていた小学6年生のユウキは、星のかけらを探しに行く。探しているときに、ユウキは不思議な少女フミちゃんと出会った・・・。
この作品は、雑誌「小学6年生」に連載されていたものだ。けれど、この作品のテーマはとても重く、はたして本当に小学生向けに描かれたものなのだろうかと思ってしまった。
いじめられ、つらい日々を過ごしているユウキ。家庭に複雑な問題を抱えているユウキの塾での友だちのマサヤ。そして、幽霊のフミちゃん。生きるとは?死ぬとは?作者は読み手にどんどん重い問いを投げかけてくる。読んでいてとてもつらい部分もあった。でも、それは人が生きていくうえでとても大切なことだ。目をそらしたり逃げたりしないで、正面から向き合わなければならないことだ。
生きていればつらく悲しいこともたくさんある。でも、「生きていてよかった!」と思うこともたくさんあるはずだ。未来への希望を捨てずに前を向いて歩くこと。そのことがどんなに大切なことかを、この作品を読んで改めて思った。深い感動を与えてくれる作品だった。
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