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銀の犬(光原百合)

リネットに忠実だったはずのクーが、リネットののど笛を噛み裂いた!「クー」は「猛犬」を意味するが、その名の通りの犬だったのか?祓いの楽人(バルド)オシアンと連れのブランが知った真実とは?表題作を含む5編を収録。

いにしえの物語?ファンタジー?作者の描く世界は不思議な雰囲気を持っている。5編どの話にも登場する祓いの楽人オシアンと連れのブランは、竪琴を奏で、さまざまな思いを残し地上にさまよう魂を解き放つ。人の心は強くもあり脆くもあり・・・。そして時には、疑い、憎しみ、ねたみでゆがむこともある。どの話も悲しく切なかったが、ラストには救いがあった。オシアンとブランの物語はこれからも続くという。オシアンがなぜ声を失ったのか?その謎も解き明かされるときがきっと来るだろう。その時を楽しみに待っていたい。



| 光原 百合 | 15:13 | comments(0) | ゆこりん |


最後の願い(光原百合)

日常の中で起こる他愛もないこと。だがその裏には隠された事実があった。新しく劇団を作ろうとする度会(わたらい)と相棒の風見は、人材探しの過程で出会う謎を解いていく。日常に潜むミステリーを描いた作品。

何気ない出来事だと思っていたことが、実は思いもよらぬことだった。ただ人の話を聞いただけで、度会や風見はその謎を解いていく。隠されていたものは人のねたみや、悲しい思い出、切ない友情・・。どの話もそれぞれにしっとりとした味わいを持っていて、心にしみる。個性豊かな人たちが集まる劇団Φ(ファイ)。こんな劇団が実際にあったならどんなに素敵だろう。そんなことも考えてしまった。



| 光原 百合 | 19:21 | comments(0) | ゆこりん |


星月夜の夢がたり(光原百合)

子供の頃に聞いた話、大人になってからの恋の話、神話、昔話・・。どれもがキラキラと輝いている。そんな32の小さな物語を収録。

悲しい話、楽しい話、ちょっぴり怖い話、ロマンチックな話。この本にはいろいろな物語が詰まっている。まるで宝石箱の中の宝石たちのようだ。中には、子供の頃を思い出させる話もある。まさに、「大人の童話」。ただ、もう少し共感したり、感動できたらよかったのにと思った。ちょっと物足りない感じがした。



| 光原 百合 | 16:14 | comments(0) | ゆこりん |


十八の夏(光原百合)

その人は、土手に腰を下ろし絵を描いていた。十八歳の信也が出会った美しい女性。しかし、その出会いは偶然ではなかった・・・。表題作を含む4編を収録。

作者は感性の豊かな人だと思う。やわらかな印象の文章、リアルに描く人の心情、そして情景。ミステリーだけれど、それだけでは終わらない。4つの作品はどれも心に響いてくる。特に最後に収められた「イノセント・デイズ」は胸を打つ。罪を犯してはならないことは、誰でも知っている。しかしそれでも、相手に殺意を抱き、それを実行しようとする。そこにいたるまでの過程が、切ない。どの作品もラストにほっとできる部分がある。それは、作者のやさしさなのだと思う。



| 光原 百合 | 14:30 | comments(0) | ゆこりん |


時計を忘れて森へいこう(光原百合)

清海にある美しい森。16歳の若杉翠は時計を失くしたとき、その森で働く護と知り合いになる・・・。森で働く人々や、そこを訪れる人々に起こる出来事を、みずみずしい感性で描いた作品。

自然の力、自然の神秘。森を訪れる人たちは、だれでもそれを感じずにはいられないだろう。自分の生活している環境を一切断ち切って森の中に身を置いたとき、人は本当の自分と向き合うことが出来るし、素直になれる。悲しみを抱えた人たちも、きっと癒されるのではないだろうか。「それぞれの人にそれぞれの、生きていく意味がある。」この作品はそれを静かに語っている。私も森へ行きたくなった。もちろん時計は持たないで。



| 光原 百合 | 18:36 | comments(0) | ゆこりん |