国盗り物語(司馬遼太郎)
2015.05.08 Friday
妙覚寺で法蓮房と呼ばれていた松波庄九郎は、独特の知恵と才覚で次第に力をつけていった。やがて目標を「美濃の国盗り」と定め、それを実現させるのだが・・・。
「美濃の蝮」と呼ばれた斎藤道三の生涯と、彼の遺志を継いだ織田信長、明智光秀の生きざまを鮮やかに描いた大作。
群雄割拠、下剋上。戦国時代には数々のドラマがある。斎藤道三。道三の娘婿の織田信長。道三の甥にあたる明智光秀。食うか食われるか、生きるか死ぬか、ギリギリ紙一重のところで生きる不思議な縁で結ばれた3人。彼らの壮大な物語は読み手を興奮させる。手に汗握る迫力だ。彼らの運命を、また、彼らの最期を知りながら読むのも感慨深いものがあった。
戦国時代・・・。誰が天下を取ってもおかしくはない時代だった。もし本能寺で織田信長が明智光秀に討たれなかったら?明智光秀が織田信長を裏切ることなく天下取りを推し進めたら?いったい歴史はどうなっていただろう。そういうことを考えるとワクワクする。歴史好きの人だけでなくそうでない人にもぜひ読んでもらいたい、読みごたえのある面白い作品だった。
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