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護られなかった者たちへ(中山七里)

仙台市の福祉保険事務所課長・三雲忠勝が行方不明になり、その後身体の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。誰に聞いても、三雲は人から恨みを買う人間ではないと言われる。では、いったい誰がどんな動機で三雲をこんな残酷な方法で殺害したのか?そこには、現代社会が抱える深刻な問題があった・・・。

犯人は、三雲をひと思いに殺さなかった。じっくりと時間をかけ、苦しみながら死んでいく方法を取った。いったいどんな恨みがあるというのか?県警捜査一課の苫篠は蓮田とともに捜査を開始するが、有力な情報は得られなかった。そして、第二の殺人が起こる・・・。
この本を読み終えたときの衝撃は大きかった。生活保護・・・。護るべき者とそうでない者の線引きはいったい何を基準にして決めるのか?「生活保護を受けないと命にかかわる!」そんな切羽詰まった訴えも、冷たく拒否されることもある。お金がなく、ライフラインを止められ食料も尽きて亡くなった人は、実社会でもいる。だが、保護を求める人たちすべてを保護できないという福祉側の事情も分かる。一体どうすればいいのか。現代社会が抱える大きな問題だ。
人を殺すのは大罪だ。けれど殺害動機を知ったとき、犯人を純粋に憎むことができなかった。改めてもう一度問いたい。護るべき者とそうでない者の線引きはいったい何を基準にして決めるのか?明確な答えを見出すことができない限り、悲劇は無くならないと思う。
重いテーマを真正面から見据えた、読みごたえのある作品だった。オススメです!



| 中山 七里 | 21:09 | comments(2) | ゆこりん |


セイレーンの懺悔(中山七里)

東京都葛飾区で女子高生誘拐事件が発生!女子高生は無残な遺体となって発見された。「犯人は誰なのか?」帝都テレビ”アフタヌーンJapan”の里谷太一と朝倉多香美は、不祥事の汚名を挽回すべくスクープを狙い奔走するのだが・・・。

「報道」の真の目的は何なのか?真実を皆に伝えることではないのか?自分たちの名誉のため?報道番組存続のため?視聴率のため?事件の真相を追う里谷と朝倉だが、やっていることは野次馬根性丸出しだ。人の心の中に、平然と土足で踏み込む。相手が傷つこうが嘆こうが怒ろうが、いっこうに構わない。挙句の果てに、大失態を引き起こす。視聴者が求めているのは、本当にこういう真実なのだろうか?この作品は、報道のあり方に一石を投じている。
一方、ミステリーとしてはどうかというと、それほどインパクトのあるものではなかった。本の帯に書かれた「慟哭のラスト16ページ」は、大げさ過ぎる。面白くないとは言わないが、「これは面白い!」とも言える作品ではなかった。



| 中山 七里 | 22:00 | comments(0) | ゆこりん |


秋山善吉工務店(中山七里)

火事で家と夫を失った景子は、息子二人を連れて夫の実家に身を寄せることになった。夫の父親は、昭和ひと桁生まれの、工務店を営む昔気質の大工の棟梁だった・・・。さまざまな問題を抱えながらも、家族として歩もうとする秋山家の人たちの物語。

いじめに遭う次男の太一、やくざ絡みの問題を抱える長男の雅彦、そしてクレーマーに悩む景子。解決という出口の見えない状況に置かれた3人を救ったのは、善吉だった。口は悪いが、人情に厚い。そして、曲がったことが大嫌い。「スーパーマンか!?」と思うほどの大活躍だ。どんな難題でも解決してしまう善吉はすごい!
そんな秋山工務店に、ある日刑事が訪れる。秋山家の火事に疑問があるというのだ。そこにはどんな真実が隠されているのか・・・。
「火事の問題も善吉が解決してくれるのではないか。」そう思いながら読み進めたが、想像通りとは言い難い展開だった。しかも、ラストには思いもよらぬできごとが待っていた。まさか、こういうことになるとは!!
いろいろな問題やミステリー要素が盛り込まれた作品だが、漫画みたいな部分もありあまり共感はできなかった。善吉のことも納得できない。すっきりとした終わり方でないのが残念だった。



| 中山 七里 | 21:06 | comments(0) | ゆこりん |


ピポクラテスの憂鬱(中山七里)

「アイドルの転落死は事故ではなかったのか?」
アイドルの死を転落事故と結論づけた警察。だが、コレクター(修正者)と名乗る人物のネットへの書き込みが、その死に疑問を抱かせた。警察からの協力を依頼された浦和医大法医学教室だったが・・・。「堕ちる」を含む6編を収録。「ピポクラテスの誓い」シリーズ2。

「普通死だと思われているが、実は事件性のある死かもしれない・・・。」
それを証明するためには解剖するしかない。だが、司法解剖はお金がかかる。しかも、予算は限られている。浦和医大法医学教室の、型破りな光崎、外国人の準教授・キャシー、個性的なそのふたりに鍛えられている真琴。おなじみの3人に、これまた個性的な刑事・古手川が絡んでくる。コレクターの書き込みに右往左往しながら、真琴や古手川たちは徐々にコレクターの真意に迫っていく。短編集だが連作となっていて、少しずつ真実が見えてくるのは興味深い。単に自殺だと思われていたのに、実は・・・。そういう意外性もあり、なかなか面白かった。



| 中山 七里 | 22:22 | comments(0) | ゆこりん |


ハーメルンの誘拐魔(中山七里)

母親が目を離したすきに、15歳の少女が誘拐された。現場に残されていたのは、「ハーメルンの笛吹き男」を描いた絵はがきだった。数日後、今度は女子高生が誘拐される。そして、さらに第3の誘拐事件が・・・。誘拐された少女たちに共通するのは、「子宮頚がんワクチン」問題の関係者ということだった。誘拐の背後には、どんな真実が隠されているのか?

子宮頸がんワクチンの副作用という重いテーマを取り扱った作品。まず最初に、ワクチンの副作用に苦しむ少女が誘拐された。次に誘拐されたのは、ワクチン推奨団体の会長の娘だった。被害者側の娘と加害者側の娘の誘拐事件。いったい犯人の狙いはどこにあるのか?真相が分かってくるにつれ、哀しさと同時に怒りを覚える。ワクチンは何のためにあるのか?人を病気から救うためではないのか?一部の人間に利益をもたらすために使うのではないはずだ。
ストーリーに意外性は感じなかった。けれど、誘拐という手段を取らざるを得なかった犯人の心情を思うとやり切れない。同情してしまう。
誘拐というミステリー的要素とワクチンの副作用という社会問題がうまく絡み合い、とても読みごたえのある作品になっている。面白かった。



| 中山 七里 | 22:25 | comments(0) | ゆこりん |


七色の毒(中山七里)

中央自動車道で高速バスが事故を起こした。死亡1名、重軽症者8名の大惨事となる。犬養は、テレビに映し出された運転手の様子に違和感を覚える。運転手と死亡した乗客との間には、果たして何があったのか?「赤い水」を含む7編を収録。

人の悪意。作者はそれを七つの色を使って描き出した。「赤い水」では、運転手の”怨み”の怖さを実感した。ラストの意外な真実にも驚かされた。「黒いハト」では、心の奥底に隠された残忍さを見せつけられた。「黄色いリボン」では、大人の身勝手さの犠牲になった子供が哀れだった。その他の作品も、人の悪意の怖さを存分に描いている。強烈なインパクトはないが、じわじわと迫って来る怖さがある。
憎しみ、恨み、妬み・・・。それらのものに心が囚われたとき、人は豹変する。善人と悪人は紙一重の差でしかない。やはり、この世の中で一番怖い存在は人間なのだ。この作品は、それを私たちに教えてくれる。



| 中山 七里 | 21:24 | comments(0) | ゆこりん |


切り裂きジャックの告白(中山七里)

公園で、女性の惨殺死体が発見された。被害者の女性は、内臓がすべてくり抜かれていた。その後も、同じ手口での殺人事件が相次いで起こる。そして、犯人からの犯行声明文が・・・。犯人・切り裂きジャックの正体は?

残忍な犯行。だが、内臓を抜き取る鮮やかなやり方はその道のプロの仕業だと思われた。犯人はいったいどんな動機で殺人を続けるのか・・・?
臓器移植を絡め、ちょっとした問題提起もなされている。だが、犯人の動機もそのやり方も、読み手を充分に納得させるまでには至っていないのではないだろうか。犯人の気持ちは分かるが、「そこまでするか!?」というのが正直な感想だ。どんでん返し的な部分もあることにはあったが、読んでいて途中で何となく察しがついてしまい、意外性は感じられなかった。それでも、物語の中に読み手を引き込む力はあると思う。まあまあ面白い作品だった。



| 中山 七里 | 20:35 | comments(0) | ゆこりん |


恩讐の鎮魂曲(中山七里)

多数の犠牲者が出た韓国船沈没事故。女性から救命胴衣を奪った日本人男性が助かった。女性は死亡したが、「緊急避難」が適用され彼が罪に問われることはなかった。
一方、御子柴の医療少年院時代の恩師・稲見が殺人の罪で逮捕された。御子柴は、なかば強引に稲見の弁護を引き受ける。はたして彼は稲見を救うことができるのか・・・?御子柴礼司シリーズ3。

老人ホームで起こった殺人事件。犯人として逮捕されたのは、御子柴の恩師の稲見だった。御子柴は稲見を助ける自信があった。だが、当の稲見は一貫してそれ相応の処罰を望んでいる。無罪もしくは罪を軽くしようと御子柴がどんなに説得しても、稲見の信念は変わらない。過去が明らかになり周りから冷たい目で見られながら御子柴は孤軍奮闘するが、おのれの力の限界と法の力の限界を知ることになる。
なぜ稲見は人を殺したのか?この作品の冒頭で語られた韓国船沈没事故との関わりは何か?その関わりもさることながら、思いがけない人物の思いがけない行動にも衝撃を受けた。人の心の中には何が潜んでいるか分からない・・・。怖いと思う。
今回も楽しみながら読んだが、前作2つと比べると少々インパクトが弱い気がする。次回作に期待したい。



| 中山 七里 | 20:22 | comments(0) | ゆこりん |


闘う君の唄を(中山七里)

新任幼稚園教諭として埼玉県神室町の神室幼稚園に赴任した喜多嶋凛は、園児の親たちの異常ともいえるほどの幼稚園運営への干渉を目の当たりにする。凛は巧みに親たちの要求を退け、自分の信念のもと幼稚園教育に情熱を注ぐ。だが、思わぬできごとが彼女を待っていた・・・。

園が一度決定したことを保護者会が覆す。そんな状態になったのは、15年前のある事件がきっかけだった。園長が親たちに毅然とした態度を取れないのも、それに起因していた。厳しい状況の中、幼稚園教育に情熱を傾ける凛。彼女は、どんな困難にも負けない強い信念を持っていたのだが・・・。
最初は、喜多嶋凛の奮闘記なのかと思っていた。だが、物語は意外な方向へ進んでいく。前半と後半とでは雰囲気がまるで違う。ミステリー色がどんどん濃くなっていく感じだ。「幼稚園に隠された真相は一体何か?」その真実が明かされる描写が一番のクライマックスだと思うが、残念なことに途中で真相が分かってしまった。その真相には新鮮さも意外性もなく、ちょっと不自然な感じさえする。作者が自分の都合のいいようにまとめてしまったのか?中山七里作品ということで期待して読んだのだが、あまり面白いとは言えない作品だった。



| 中山 七里 | 20:40 | comments(0) | ゆこりん |


テミスの剣(中山七里)

昭和59年、不動産業者強盗殺人事件が発生!逮捕された楠明大は自分はやっていないと訴えるが、過酷な取り調べの中で自白へと追い込まれていく。それは、あってはならない冤罪の始まりだった。この事件の真実を明らかにしようと、ひとりの刑事が決心したが・・・。

自白の強要、死刑判決、容疑者とされた楠の自殺・・・。冤罪に対する渡瀬の苦悩は深かった。冤罪は、本人だけではなくその家族をも絶望のどん底に突き落とす。渡瀬は真実を明らかにする決心をするが、それは容易なことではなかった。それを警察という組織の中でおこなうということは、警察全員を敵に回すことと同じだった。警察の激しい妨害にあいながら渡瀬は真実を追い求める。「警察は、真実を明らかにするよりも自分たちの名誉を守ることが大事なのか!?」渡瀬の憤りが強く伝わってくる。彼は何ものにも屈せず、ただひたすら真実へと突き進む。読み手をぐいぐいとひきつけ、最後まで目が離せない展開だった。そして、ラストに衝撃の真実が待っていた!
権力は何のためにある?正義とは何か?人として本当に守らなければならないものは何か?さまざまな想いにとらわれ、読後も強く余韻が残った。読み応え充分の面白い作品だった。



| 中山 七里 | 13:54 | comments(0) | ゆこりん |