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桜風堂ものがたり(村山早紀)

大好きな銀河堂書店でずっと働き続けることができると思っていた。だが、思わぬできごとがあり、月原一製はそこを去らなければならなくなる。「自分の居場所はもうないのか?」打ちひしがれた一製だったが、ふとネットで知り合った老人が営む書店・桜風堂を思い出す。一製は桜風堂を訪ねるが、そこで彼が見たのは存続の危機にある書店の姿だった・・・。

一製は去ってしまったが、一製の想いを引き継ごうとする銀河堂書店の店長や店員たち。一方、一製は、桜風堂を何とか立ち直らせようと奔走する。いろいろな人たちの想いが、やがてひとつにまとまろうとする。その過程は感動的なはずなのだけれど、感動には至らなかった。描写が長々とくどい。きめ細やかな心理描写なら、ある程度長くても共感しながら読むことができる。けれど、そうではない。同じような描写が何度も出てきて、うんざりするところがあった。人物関係も都合がよすぎるところがあり、現実離れしている感があった。「読み手を感動させてやろう。」作者のそういう想いが強すぎると、かえって逆効果だと思うのだが。
評判がよく本屋大賞にノミネートされた作品なのだが、私個人としてはあまり面白く感じなかった。



| 村山 早紀 | 22:36 | comments(0) | ゆこりん |


コンビニたそがれ堂 空の童話(村山早紀)

駅前にある商店街のはずれに、赤い鳥居が並んでいる。そこに、夕暮れ時になると現れる不思議なコンビニがある。コンビニの名前は「たそがれ堂」。大事なさがし物がある人は、必ず見つけることができると言われている。いったいどんな人が訪れるのか・・・?不思議な話、ほほえましい話、兄弟愛を強く感じさせる話など3編を収録。コンビニたそがれ堂4。

「追いつけない」は、兄弟愛を描いた話だ。やさしい兄。頼りがいのある兄。弟の航にとって兄はかけがえのない存在だった。そんな兄がこの世からいなくなってしまう!?たそがれの堂の力を借り、航は兄を救えるのか?航は本当に兄のことが大好きなのだ。「何とか兄を救いたい!」航の兄への想いが痛いほど伝わってくる。私も本を持つ手に力が入る。どうかどうかふたりが笑顔でいられますようにと祈らずにはいられなかった。
「おやゆび姫」は、とても不思議な話だった。でも、現実にこういうことがあればいいなと思ってしまう。織子さんがうらやましい。人は、決して自分の夢をあきらめてはいけない。強くそう思う。
「空の童話」は、ほほえましい話だった。閉店することになった本屋さんと常連のお客さんの意外な関係と事の顛末にはびっくり!
「エンディング〜花明りの夜に」は、泣けた。私にも妹がいる。私にとって妹はかけがえのない存在だ。そのことをあらためて感じた。もっと妹を大切にしなくては・・・。
共感できる話もあったが、現実離れしていてどう解釈していいのか分からない話もあった。まあまあの面白さだと思う。



| 村山 早紀 | 20:18 | comments(0) | ゆこりん |


コンビニたそがれ堂 星に願いを(村山早紀)

駅前にある商店街のはずれに、赤い鳥居が並んでいる。そこに、夕暮れ時になると現れる不思議なコンビニがある。コンビニの名前は「たそがれ堂」。大事なさがし物がある人は、必ず見つけることができると言われている。いったいどんな人が訪れるのか・・・?心に残る3編を収録。コンビニたそがれ堂3。

小学生の女の子の恋とその後を描いた「星に願いを」、ひとりの年配の男性の人生を描いた「喫茶店コスモス」、自分に自信が持てない若い男性が真のヒーローになっていく姿を描いた「本物の変身ベルト」の3編が収められている。
一番印象に残ったのは「喫茶店コスモス」だった。いつも思う。出会いがあれば別れがあると。そして、何気ない日常の中にこそ本当の幸せがあるのだと。「喫茶店コスモス」の話は、あらためてそのことを気づかせてくれる。かけがえのない人たち、かけがえのない物たち、そして、たった一度の自分の人生・・・。別れはつらい。つらい、つらい、つらい。でも、たとえ命が尽きても、その人の想いはこの先もずっと消えることはない。遺された人たちの心の中にずっと生き続けていくのだ。
「コンビニたそがれ堂」を読むと、「明日はきっといいことが待っている。だから、がんばろう!」という気持ちになる。心が励まされる作品だと思う。ただ、シリーズ1のように短編集の方がひとつひとつの話が光ってくると思うのだが・・・。長すぎると中だるみが生じてくる。そこのところが残念だった。



| 村山 早紀 | 14:44 | comments(0) | ゆこりん |


コンビニたそがれ堂 奇跡の招待状(村山早紀)

駅前にある商店街のはずれに、赤い鳥居が並んでいる。そこに、夕暮れ時になると現れる不思議なコンビニがある。コンビニの名前は「たそがれ堂」。大事なさがし物がある人は、必ず見つけることができると言われている。いったいどんな人が訪れるのか・・・?心に迫る4編を収録。コンビニたそがれ堂2。

父親の再婚で新しい街で新しい生活を始めなければならない女の子の話「雪うさぎの旅」。いとこの秋姫の死のショックから立ち直れずにいる真衣の話「人魚姫」。旅に出たままついに戻ることのなかった薫と、薫を慕う薫子との切ない関係を描いた「魔法の振り子」。戦国時代に生きた黒猫の時を超えた想いを描いた「エンディング〜ねここや、ねここ」。
人でも物でも・・・たとえそれが雪だるまや雪うさぎであっても、自分にとって大切な人を想う心は同じだ。想いは、時を超え生と死をも超え、自分が届けたい相手のもとへ・・・。読んでいてとても切ない。どの話もよかったが、「魔法の振り子」が一番印象に残った。できることなら、薫と薫子をもう一度会わせてあげたかった。
「どんなにつらいことがあっても、人はそれを乗り越えて生きていかなければならない。行く先に必ず光があるはずだから・・・。」4つの話は、読み手にそれを教えてくれる。哀しくてホロリとするような話もあるが、心温まる作品だと思う。読後感もよかった。ただ、「人魚姫」の話が長く、中だるみしてしまったのが残念だった。もう少しコンパクトにまとめればきりっとした印象になると思うのだが・・・。



| 村山 早紀 | 19:31 | comments(2) | ゆこりん |


コンビニたそがれ堂(村山早紀)

駅前にある商店街のはずれに、赤い鳥居が並んでいる。そこに、夕暮れ時になると現れる不思議なコンビニがある。コンビニの名前は「たそがれ堂」。大事なさがし物がある人は、必ず見つけることができると言われている。いったいどんな人が訪れるのか・・・?心に残る6編を収録。

自分にとってかけがえのない物や存在が失われてしまったら、どんなに後悔することだろう。どんなに悲しむことだろう。この作品の中には、そんな人たちが描かれている。ほっとするような、また、心がほのぼのとするような話もあるが、切なくて涙が出そうな話もあった。
6編の中で一番印象に残ったのは、「あんず」だった。とても切ない話だ。逝く者と残される者。それが逃れられない運命だとしても、やはり悲しすぎる。でも、一生懸命生きて、充実した一生だったのだなぁ・・・とも思う。短い生涯だったけれど、幸せに過ごすことができて本当によかった。
読後、感動が深く心に染み入ってくる。それと同時に、おだやかなぬくもりも感じる。とても面白い作品だと思う。



| 村山 早紀 | 19:21 | comments(0) | ゆこりん |