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人類の星の時間(シュテファン・ツヴァイク)

たとえ天才といえども、人生には必ず転機が訪れる。12人の天才たちに訪れたそれぞれの転機・・・。「もしあの時、違う行動を取っていたのなら。」そう思える瞬間を鮮やかに描いた作品。

たとえば、ナポレオン。部下のグルーシーが全く違う行動を取っていたのなら、彼の敗北はなかったかもしれない。そうなると、世界の歴史は大きく変わったのだが・・・。
「進むのか戻るのか?」「やるかやらないか?」「イエスかノーか?」そういう歴史の決定的な瞬間を読むと、ワクワクしてくる。歴史は変えられない。登場する過去に生きた者たちの運命はもう決まってしまっているのだ。けれど、決断を誤った者が堕ちていくさまは、苦い思いで読んだ。一瞬のきらめきをつかんだ者だけが、栄光の未来を手に入れられる。どう決断するかで大きく変わる未来。先がまったく分からないから人生は面白いし、逆に苦悩することにもなる。
どの話も面白かった。どんな人間にも人生の転機は絶対にある。自分はその時どう行動すべきか?結果はどうであれ、悔いだけは残したくないと思った。



| シュテファン・ツヴァイク | 22:00 | comments(0) | ゆこりん |


チェスの話(シュテファン・ツヴァイク)

ニューヨークからブエノスアイレスへ向う大型客船に、チェスの世界チャンピオンが乗船していた。大金を積み対戦を申し込んだが惨敗。二局目も不利な状況が続く。だが、そこにひとりの紳士が現れた。彼は、あっという間に形勢を逆転させる。だが彼は、25年も将棋盤に向ったことがなかったという。彼のチェスの強さは、異常な状況から生み出されたものだった・・・。表題作「チェスの話」を含む4編を収録。

亡き児玉清さんが絶賛されていた作品を読んでみた。かなり昔に書かれたものだが、今読んでも充分面白い。表題作「チェスの話」は、児玉清さんがもっとも愛した話だそうだが、異常な状況下に置かれた人間の心理が緻密に描かれていて、読んでいる私も息苦しさを感じてしまうほどの迫力だった。「目に見えないコレクション」は、盲目になってしまったコレクターの悲劇を描いているが、読みようによっては喜劇的な面もある。生きるためには、嘘もつく。そして秘密は、コレクターがこの世を去るまで秘密のままなのだ。彼が、憐れでもある。「書痴メンデル」も、ひとりの男の劇的な生涯を描いていて面白かった。不器用にしか生きることができなかたメンデル。悲劇の結末は印象的だった。「不安」は、この作品の中で私が一番好きな話だ。弁護士を夫に持つ女性は、若い男性と不倫をしていた。だが、いつも自分の不倫が夫にばれるのではないかと不安を抱いている。その不安がだんだんと増していき、彼女はしだいに身も心も追い詰められていく。「いつ張り詰めた糸が切れるのか?」読み手も、緊張が増していく。そして意外な結末!なかなかだった。
どの話も心理描写がよかった。登場人物の、不安、恐れ、おののき、悲しみ、怒り、喜び、どれもが読み手にしっかりと伝わってくる。時には痛いくらいに。読み応えのある作品だと思う。



| シュテファン・ツヴァイク | 20:34 | comments(0) | ゆこりん |