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あやかし草紙(宮部みゆき)

人の心のすき間にスッと入り込み、行き逢い神はその家に住みついた。開けずの間になった行き逢い神のいる部屋。だが、家族は次々と不幸に見舞われた・・・。「開けずの間」を含む5話を収録。三島屋変調百物語シリーズ5。

女が強く願ったこと。それは、人として母として当然のことだったのではないのか。けれど、行き逢い神はその女の家に住みついた。そして、その家の者たちの心を惑わし、狂わせていった。怖い!怖い!読んでいて背筋がぞっとする。他の話も怖かったが、5編の中でこの話が一番怖く、特に印象に残った。行き逢い神も怖いが、もっと怖いものが人の心の中にあった!
また、本の帯に「シリーズ第一期完結編」と書かれていてどういうことかと思ったが、意外な展開があった。おちかの決断に、これからの幸せを願わずにはいられない。
ともあれ、このシリーズはまだ続くらしい。これから先どういうストーリーになるのか?新たな三島屋変調百物語シリーズに期待したい。



| 宮部 みゆき | 20:08 | comments(0) | ゆこりん |


この世の春(宮部みゆき)

 

北見藩藩主の北見重興は、病を理由に代々の家老衆によって突然隠居させられる。彼は、藩主の別邸・五香苑の座敷牢に幽閉されるとこになった。だが、重興の不可解な病には、恐るべき真実が隠されていた・・・。。

重興の病の源には深い闇があった。作事方の家に生まれた各務(かがみ)多紀は、医師の白田登、いとこの田島半十郎、元江戸家老の石野織部らとともに、なんとか重興を救おうとする。そして、その闇の正体がしだいに暴かれていく。重興の身に起こったことはあまりにも衝撃的なものだった・・・。
五香苑での重興と彼に関わる人たちの触れ合いがとてもいい。特に多紀の献身ぶりは、胸を打つものがある。重興が病になるほどの衝撃的なできごと!当時幼い少年だった重興が抱えるには、余りにも大きすぎたのだろう・・・。だが、この衝撃的なできごとの発端となった事柄、そしてそのために重興の身に起こるできごと、このふたつは読んでいて受け入れ難い。抵抗がある。「ああいう事柄から、こういう発想が生まれるのだろうか?」とても疑問に感じた。作者はどうしてこういう設定にしたのか?
また、ストーリー展開に緩慢な部分があり、長過ぎることもあって読んでいてイライラしてしまった。そうは言っても、ラストはそれなりの感動があった。未来に希望が持てるものだった。
30周年記念作品ということで期待して読んだのだが、私個人としてはそれほどでもなかった。以前読んだ「孤宿の人」のほうが、ずっとよかったように思う。



| 宮部 みゆき | 20:25 | comments(2) | ゆこりん |


三鬼(宮部みゆき)

やむを得ない事情があったとはいえ、家臣同士の私闘はご法度。掟を破り牢に入れられた村井清佐衛門は、異例の処分で山番士として洞ヶ森村へ発つことになった。だが、その村には恐ろしい秘密があった・・・。表題作「三鬼」を含む4編を収録。三島屋変調百物語シリーズ4。

「怖かった!!」と言っても、怪談ではない。人の心が怖かった。鬼はいる。確かにいる。だが、もともといたわけではない。鬼は、人の心が作り出すものなのだ。恨みや妬み、疑いや嫌悪、そして貧困・・・。それらは人の心を荒ませる。そして、その荒んだ心がこの世に鬼を生み出す。作者は、人の心の陰の部分を巧みに描いている。だが、感じるのは恐ろしさだけではない。救いようのない悲哀さも感じる。「三鬼」では、貧しさゆえの悲劇を描いている。どんなに努力しても報われないこともあるのだ。「迷いの旅籠」では、あの世とこの世を独特の世界観で描いている。「食客ひだる神」では、神の存在を不思議なタッチで描いている。「おくらさま」は、ある娘の憤懣と悲しみの果てに起こった悲劇を描いている。
鬼を生み出すのは、特別な人間ではない。それは、どんな人間でも可能なのだ・・・。
面白いだけではなく、人間の本質を深く考えさせられる読みごたえのある作品だった。オススメです。



| 宮部 みゆき | 21:46 | comments(0) | ゆこりん |


希望荘(宮部みゆき)

「昔、人を殺したことがある。」
老人ホームで暮らしていた78歳の武藤寛二が死ぬ前に告白したことは、周りの人たちに大きな衝撃を与えた。「父は本当に人を殺したのか?」息子である相沢幸司は、杉村に調査を依頼する。そして・・・。武藤寛二の告白には、思わぬ真実が隠されていた! 表題作「希望荘」を含む4編を収録。杉村三郎シリーズ4。

シリーズ3作目の「ペテロの葬列」は衝撃のラストだった。その後の杉村のことが気にかかっていたが、彼は探偵として新たな人生を歩み始めていた。探偵になったいきさつも描かれている。彼は、探偵になる前もなってからも、人の悲哀、人の心の中に潜むねたみや恨み、悪意などと対峙することになる。読んでいて決して心地いいものではない。むしろつらい。できるならこういう話は読むのを避けたいとさえ思う。けれど、これが現実なのだと思う。人生、楽しいことばかりではない。もしかしたら、苦しいことの方が多いかもしれない。それでも人は、現実から目をそむけずに生きていかなければならない。
後味はあまりいいとは言えないが、心に響く読み応え充分の面白い作品だった。



| 宮部 みゆき | 20:19 | comments(0) | ゆこりん |


昭和史の10大事件(宮部みゆき・半籐一利)

60年以上続いた昭和の時代には、数々の事件があった。宮部みゆき、半籐一利、このふたりが選んだ昭和の10大事件とは?対談集。

「昭和の10大事件」。宮部さんと半籐さんが選んだリストを見て驚いた。普通の人ならこういうのは選ばないだろうと思うものも入っている。さすがに普通の人とは視点が違う。
歴史は、見る角度を変えるとさまざまな顔が見えて来る。ふたりの対談では、歴史の教科書からでは決して知ることのできない、できごとの裏の裏が語られている。「その事件にはそんな裏が!」と驚くこともたくさんあった。ふたりの選んだ事件の数々は、まさに日本の運命を変えたものだ。実際に起こった事件だけに、どんなミステリーよりも面白い。
「できれば、ほかの昭和の事件もいろいろ取り上げてこのふたりに対談してもらいたい。」「もっと昭和を知りたい。」そんな気持ちにさせられる、とても興味深い本だった。
| 宮部 みゆき | 20:28 | comments(0) | ゆこりん |


過ぎ去りし王国の城(宮部みゆき)

尾垣真は、銀行のロビーのパネルに貼られた1枚の絵に激しく心を揺さぶられる。不思議な、中世の城を思わせる絵だった。思わず絵を持ち帰ってしまった真は、アバターを使い絵の中に入り込むことができることを知る。絵のうまい同級生の城田珠美にアバター作成を依頼し、ふたりは絵の中の世界へ。やがて彼らは、絵に隠されたある人物の想いに触れることになる・・・。

緻密に、ストーリーが構築されていく。そのひとつひとつの描写が見事で、読み進めていくうちにごく自然に物語の中に引き込まれていく。なぜこの絵が存在するのか?なぜ絵の世界に入ることができるのか?そのカギを握るひとりの少女の存在が浮かび上がってくる。そして、その少女の正体を知るパクさんとの出会いが、真実への扉を開く・・・。ページをめくる手が止まらず、一気にラストまで突っ走った。
中には、つらく切なく、胸が痛くなるような描写もあった。こんなにひどい経験をしたら、心が壊れてしまいそうだ。ずっとつらいままだったらどうしようと思ったが、ラストでは救われた気持ちになった。誰か手を差し伸べてくれる人がいたら、希望を持って生きていくことができる!こういうラストで本当によかったと思う。読後にほのぼのとした温もりを感じる、とても面白い作品だった。



| 宮部 みゆき | 14:10 | comments(2) | ゆこりん |


幻色江戸ごよみ(宮部みゆき)

伊丹屋で小火騒ぎがあった。火が出たのは、全く火の気がないところからだった。だが、この騒ぎには哀しい想いが秘められていた・・・。「鬼子母火」を含む12話を収録。

死んでしまってもなお残る人の想い、呪いとなって現れた人の恨み、人を変え破滅に追い込む頭巾、家宝として大切にされている不思議な絵など、作者は人の心の奥底に潜むものをさまざまな形で描いている。ホロリとした話、やりきれなさを感じた話、ゾクッとした話などさまざまだが、いちばん印象に残ったのは「紅の玉」だった。
病気がちの妻を抱えまじめに働く飾り職人の佐吉だが、贅沢を取り締まる「奢侈取り締まり」のため、仕事がほとんどなく困窮にあえいでいた。そこへ思いがけない仕事の話が舞い込むが・・・。
人の運命はどこでどう変わるか分からない。佐吉に突然襲い掛かった不幸は、読み手には恐怖となって迫ってくる。「本当に怖いのは生きている人間なのだ!」衝撃的なラストは、いつまでも余韻が残るものだった。
どの話も不思議な魅力があり、読んでいてとても惹きつけられた。読みごたえのある珠玉の短編集だと思う。オススメです。



| 宮部 みゆき | 20:51 | comments(0) | ゆこりん |


荒神(宮部みゆき)

今は反目しあうが、元はひとつだった永津野藩と香山藩。ふたつの藩のいがみ合い、お家騒動、逃散・・・。そんなさまざまな問題などあざ笑うかのように怪物は現れた。「生か死か?」人々は怪物に立ち向かおうとするのだが・・・。

神かそれともただの化け物か?山村が一夜にして壊滅する!人々は恐れ慄き逃げ惑う。だが、怪物は容赦しない。命ある者をことごとく襲う。なぜそんな怪物が現れたのか?それは、人がやってはいけないことをしてしまった報いなのか?人の心の中にある憎しみや恐れが形になり、人に牙を剥いたのか?いや、人の人としての奢りが災いを招いてしまったのかもしれない。怪物は絶対に倒さなければならない。もう永津野藩でも香山藩でもない。
「いったいどうやって怪物を倒すのだろうか?」
作者は意外な結末を用意していた。それはほろ苦く哀しいものだった。おのれの運命を静かに受け入れたとき、最後に何を思ったのか?これまでの人生はいったい何だったのか?それを考えると胸が痛い。
遺された人たちは、決して同じ過ちを犯してはならない。いや、彼らは絶対に同じ過ちを繰り返すことはないだろう。それが、逝ってしまった者たちへの供養になると信じているから・・・。
人の心の中に潜むものを余すことなく描いていて、とても読みごたえがあった。つらくむごい場面も多くあったが、読後感は悪くなかった。圧倒的な迫力のある、とても面白い作品だと思う。



| 宮部 みゆき | 19:14 | comments(2) | ゆこりん |


ペテロの葬列(宮部みゆき)

杉村三郎は、ある日バスジャックに遭遇する。犯人は拳銃を持った老人だったが、事件はすぐに解決した。だが、被害に遭った乗客たちに意外なことが起こった。老人の謎、乗客に広がる事件の波紋とは?杉村三郎シリーズ第3弾。

バスジャック犯の老人とバスの乗客たちのやり取りは緊迫感があり、読みごたえのあるものだった。事件解決後の、老人が事件を起こした動機を調べるところも面白かった。一方、杉村とともに事件に遭遇した杉村の上司の園田の過去も明かされ、衝撃を受けた。人は心の中にさまざまなものを抱えながら生きているのだと、改めて感じた。
善と悪は、表裏一体だと思う。人は、気づかぬままに悪に染まることもある。悪いことだと分かっていても、自分を守るためにやむを得ず行動してしまうこともある。ほんのちょっとの心のすき間に入り込む悪。いつかは自分自身に起こるかもしれない・・・。絶対にないとは言い切れないだけに、たまらなく不安になる。
700ページ近くの大作だが、惹き込まれ一気に読んでしまった。面白い作品だと思うが、ラストはとても驚いた。どんな理由があるにせよ、やってはいけないことだと思う。また、こんな理由はとても納得できない。意外なラストだったが、後味が悪すぎる。読後に嫌な思いが残ってしまったのは、残念だった。



| 宮部 みゆき | 19:58 | comments(0) | ゆこりん |


泣き童子(宮部みゆき)

泣いて泣いて、泣き止まぬ子。実は、泣き止まないのには訳があった・・・。心の中に潜む悪がばれそうになったとき、人はいったい何をしでかすのか?人の心の闇を描いた表題作「泣き童子」を含む6編を収録。三島屋変調百物語3。

「怖いから見たくない。」「怖いけれど見てみたい。」人は誰でもふたつの心を持っている。この作品は、そんな人の心のはざまにするりと入り込んで来る。この6つの話を読むと、「人って本当にいろいろな思いを抱えて生きているのだなぁ。」と改めて感じさせられる。そういう良くも悪くもさまざまな思いに、作者は鋭い目を向ける。すべてを見透かすようなその眼力も、ある意味怖い(笑)。
「魂取の池」では愛する者の心を試そうとした者の悲劇を、「くりから御殿」では逝ってしまった者と遺された者の切なさを、「泣き童子」では心に巣食う悪がもたらす恐怖と悲惨さを、「小雪舞う日の怪談語り」では招かれた人たちが語る余韻が残る話を、「まぐる笛」では人の恨みの怖さを、「節気顔」ではあの世とこの世をつなぐ男の奇妙な体験を、描いている。どの話も個性的で、作者の独特の感性が光るものばかりだ。恐懼と悲哀が奏でる絶妙のハーモニー♪読めば読むほど宮部ワールドに引き込まれていく。読んでいる間は、本当に楽しかった。どんな結末が待っているのかと、ワクワクした。魅力の短編集!オススメです!



| 宮部 みゆき | 19:05 | comments(0) | ゆこりん |