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アノニマス・コール(薬丸岳)

「娘が誘拐された!」
犯人の要求に右往左往させられる真志は、やがて3年前のある事件に再び関わっていくことになる。その事件は、真志の家庭をも壊してしまった忌まわしい事件だった。一方、元妻の奈緒美は、真志を信じ切れずに独自に娘を救い出そうとする。娘は無事に取り戻せるのか?犯人の真の目的とは・・・?

警察に不信感を抱く真志は、誘拐された娘を自分の手で救い出そうとする。そんな真志と元妻の奈緒美は激しく対立するが、結局は自分たちの手で解決する道を選ぶ。犯人とのやり取りはスピーディーな展開で、読み手はいっときも目が離せない。誘拐犯はいったい何を求めているのか?その真実にたどり着くまでの過程は文句なく面白い。しかし、それだけに真相が分かった後の落胆は否めない。正直、「えっ!これが誘拐の動機!?」と思ってしまった。犯人の狙いや心情は分らないでもないが、誘拐された子供がどれほど心に傷を負うかを考えると、それに共感することはできない。そもそも、このような動機で誘拐というのは少々設定に無理があるのではないだろうか。途中ずっと面白く読み進めることができただけに、ラストはすっきりとせず不満が残るものだった。残念・・・。



| ”や” その他 | 20:32 | comments(2) | ゆこりん |


友罪(薬丸岳)

ステンレス工場で働き始めた益田純一は、同じ日に入社した鈴木秀人という男とあることがきっかけで親しくなる。鈴木は無口で暗い男だったが、しだいにほかの者たちとも打ち解けて行く。だが、鈴木には重大な秘密があった。そのことに気づいた益田は・・・。

14年前に益田の郷里で起きた殺人事件。それは、14歳の少年による残虐な事件だった。「黒蛇神事件」と呼ばれ、いまだに人々の記憶の中にある事件・・・。その犯人が鈴木ではないのか?もし、犯人だったとしたら、今までどおりに付き合えるのか?鈴木が益田を慕えば慕うほど、益田は苦悩する。
奪われてしまった命はもとには戻らない。死んでしまった者は生き返ることはない。被害者の家族にしてみれば、鈴木は一生許すことのできない相手だ。だが、作者は読み手に対し、重い問いを投げかける。「罪を犯した者は、いつまでもその罪から逃れられないのか?どんなに後悔しても、どんなにまじめに生きていこうとしても、社会から受け入れられることはないのか?罪の意識にさいなまれながらひっそりと日の当たらない場所で生きていくしかないのか?」と・・・。
けれど、付き合っている者が残虐な殺人者だったと知ってしまったら、今までと同じ関係を続けていけるだろうか?いつもと同じような顔をして相手と向き合えるだろうか?たぶん、私にはできない。きっと相手から遠ざかってしまうだろう。そうすることがいいとは思えなくても。相手を傷つけてしまうとわかっていても。
「人と深く接しようと思わなければ、誰も傷つけることはなかった」
この鈴木の言葉が、たまらなく切ない。鈴木のしたことは絶対に許せることではない。けれど・・・。心が複雑に揺れ動いた。
益田の悲痛な叫びが、鈴木に届くのだろうか?ラストでは思わず涙がこぼれた。鈴木はどんなことがあっても生きていかなければならない。それが彼の義務だと思う。
重い内容だけれど、心を強く揺さぶる感動的な作品だった。オススメです。



| ”や” その他 | 12:36 | comments(0) | ゆこりん |


マリコ(柳田邦男)

日米関係が悪化しつつあった1941年、9歳の少女の名が暗号に使われた。その名は「マリコ」。日本人の父とアメリカ人の母を持つ彼女を通して太平洋戦争の悲惨さを浮き彫りにした作品。ノンフィクション。

マリコの父は日本人で、寺崎英成といった。彼は日本大使館の一等書記官だった。一方、マリコの母はアメリカ人で、グエンといった。外交機密を扱う外交官の国際結婚は、日本の外務省では好ましくないものとされていた。そのうえ、当時は日米関係が悪化の一途をたどっていた時でもあったのだ。だが、彼はおのれの信念を貫いてグエンと結婚する。そして、マリコが生まれた。1941年、日米開戦を避けるべく奔走していた寺崎は、日米関係の状態を「マリコ」をキーワードにして表現し、本国の外務省と情報のやり取りをしていた。しかし、努力もむなしく、日本は戦争へと突入する・・・。自分の名前が暗号に使われいたことなどまったく知らなかったマリコも、しだいに戦争の渦の中に巻き込まれていく。父の国と母の国が戦う。その衝撃的な事実を、彼女はどう受け止めていたのか。戦前、戦中、戦後、時代は大きく動いていく。戦後も、寺崎は国を代表するひとりとして仕事に励んでいたが、ついに病に倒れた。マリコの教育のためグエンとマリコはアメリカに行っていて、彼の死に目には会えなかった。戦争が寺崎一家の運命を大きく変えてしまった・・・。だが、マリコはずっと前を向いて歩いてきた。のちに、彼女はアメリカの政治を改革しようとする。この行動力はすごい!マリコは、世の中を争いのない平和なものにしたかったに違いない。
この作品は、実に中身が濃い。マリコの半生だけではなく、戦前日本がどういう状況だったのか、戦後どのように混乱する事態を収拾していったのかもよくわかる。現在は絶版になってしまって手に入らないのが残念だが、ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思う。



| ”や” その他 | 16:57 | comments(0) | ゆこりん |


命のビザを繋いだ男(山田純大)

杉原千畝が発行したビザを持ち、ナチスの手から逃れ日本にやってきた約6千人のユダヤ人。いったい彼らはどのようにして日本から目的の国に向うことができたのか?実は、日本にも自らの命を賭けユダヤ人を救うため奔走した人物がいた!彼の名は小辻節三。戦後68年のときを経て、彼の偉大な行動が明らかになった。

杉原千畝の功績はかなり以前から知っていた。彼の発行したビザで、大勢のユダヤ人たちが救われたことを。だが、日本に逃れてきたユダヤ人たちがどのようにそこから目的の国へ行くことができたのか、今まで考えたこともなかった。この作品を読んで、初めてその経緯を知った。実は、杉原千畝が発行したビザの期限は10日間だった。わずか10日の間に、何千人ものユダヤ人のために目的の国々と交渉をして船便を確保するのは不可能だった。小辻節三は次々と日本にやってくるユダヤ難民たちの窓口となり、ビザの延長を可能にし、日本での生活の便宜を図った。また、ビザがないため日本に入国できずにいた者たちにも救いの手を差し伸べた。だがドイツは、ナチス親衛隊の幹部を日本に常駐させ、日本にいるユダヤ人迫害を画策していた。日本を取り巻く状況は日々悪化していく。こんな状況の中でよく何千人ものユダヤ人の命を救うことができたと思う。小辻節三の行いは、杉原千畝の業績に匹敵する。命のリレーは、杉原、小辻、このふたりの存在があったからこそ成し遂げられたことだ。どちらかひとりが欠けたら絶対にできなかったと思う。
著者の山田純大さんは、本当によく調べたと思う。小辻の自伝は英語で書かれたものしかなかったが、英語に堪能な著者だからこそ、ここから出発してさらに詳細に小辻のことを調べることができたのだと思う。だが、なぜこんなにすばらしい行いをした人物が今まで知られていなかったのかと不思議でたまらない。日本人として、私たちはもっと小辻節三のことを知るべきではないのか。いや、知らなければならない。
小辻節三は現在エルサレムの墓地で眠っている。著者は、ここを実際に訪れた。そのときのことを描いた写真や文章がとても感動的で、読んでいる私も感慨無量だった。なぜ小辻節三が日本ではなくエルサレムの地で眠っているのか?そのことも作者は丹念に調べ、この作品の中で詳しく述べている。小辻の想いは、読み手の胸を打つ。
この作品を、ひとりでも多くの人に読んでほしい。そして、「小辻節三」という人物を知ってほしい。厳しい状況の中でおのれの信念を貫き、ユダヤ人のために命を賭けた男のことを。彼の名を歴史の中に埋もれさせてはいけないと強く感じた。オススメです!




| ”や” その他 | 16:10 | comments(0) | ゆこりん |


銀の島(山本兼一)

「崇高で美しい魂の物語を書きたい。」
作家である"わたし"は、フランシスコ・ザビエル神父について書くことを決心する。はるばる神父ゆかりの地ゴアにやってきた"わたし"は、ある日本人の手記を発見したが、そこには驚くべきフランシスコ・ザビエルの姿が描かれていた・・・。

「神父に抱いていた崇高の念は幻想だったのか!?」
神に仕えるザビエルだが、ひとりの人間としての生々しい姿もさらけ出している。そこに安次郎は矛盾を見出した。だが、ザビエルには彼なりの理論や信念があった。石見の銀が、人々の欲望をむき出しにさせる。ザビエルもその醜い渦の中に否応なく巻き込まれていく・・・。
さまざまな人間の波乱万丈のドラマが次々に語られていく。読んでいて引き込まれた。けれど、中盤はだらだらとした描写が続き少々うんざりした。また、本の帯の「石見銀山を死守せよ!」の言葉に惹きつけられ期待して読み始めたのだが、その部分はページ数も少なく、意外にあっさりと描かれていて拍子抜けした。盛り上がりに欠ける対決シーンには多いに不満が残る。なぜこんなにあっけなく終わらせてしまったのか不思議だ。ここが一番の読ませどころではないのか?発想がよかっただけに、読後に満足感が得られなかったのがとても残念だ。



| ”や” その他 | 16:20 | comments(0) | ゆこりん |


証し(矢口敦子)

やっと探し当てた息子は、この世にいなかった・・・。
若い頃、お金のために卵子を売った木綿子。その卵子を買い、子供を得た絹恵。息子恵哉が殺人事件の犯人だと疑いをかけられ自殺したとき、木綿子は真犯人を突き止めようと行動を開始する。だが絹恵は、そのことに対して消極的だった。はたして事件の真相は・・・。

この本の裏表紙に書かれた本の内容の説明文を読んだとき、とても興味を覚えた。しかし、読んでみてがっかりした。恵哉自身の行動も共感できないし、なにより木綿子の行動が理解できない。ヒステリックで自己中心的で、思い込みが激しく、周りの人間の迷惑もまったく考えない。根拠のない「真犯人説」をわめきたて、否応なしにほかの人を巻き込んでいく。それでも、残忍な殺人事件に隠された真相が気になり読み進めたが、すべてが明らかになっても全然感動が無かった。こんな結末を知るためにラストまで読んだのかと思うと、がっかりだった。いったい作者は、この作品で何を言いたかったのか?まるで見えてこない。まったくの期待はずれの作品だった。



| ”や” その他 | 16:47 | comments(0) | ゆこりん |


藪の中の家(山崎光夫)

1927年(昭和2年)7月24日、芥川龍之介自殺!!当時は致死量の睡眠薬によるものと言われていた。だが、主治医の日記の中に驚くべき真相が隠されていた。著者がたどりついた結論とは?新田次郎文学賞受賞作品。

「致死量の睡眠薬を芥川龍之介はどこから入手したのか?」
素朴な疑問が、さらにさまざまな疑問を呼び起こす。芥川の死因は当時新聞に書かれていた通りなのか?著者は未発表の主治医の日記を丹念に読み、やがて真相にたどり着く・・・。
それにしても、芥川が自ら命を絶つまでになしたこと、その用意周到さには驚かされた。準備を進めていく彼の胸中にあったものはいったい何だったのだろう。もはや死ぬことでしか癒すことのできない精神状態とは?今まで知らなかった芥川龍之介の一面が見えてくる。もし、著者が主治医の日記を発見しなかったら、真相はいまだ闇の中だっただろう。その執念には頭が下がる。芥川という一人の人間を知る上でも貴重な作品だと思う。一読の価値あり♪



| ”や” その他 | 16:16 | comments(0) | ゆこりん |


異人たちとの夏(山田太一)

妻と別れたあと、寂しい心のすき間に入り込んできたものは?かつて両親と暮らしていたなつかしい浅草で男が出会ったのは、すでに自分より年下になってしまった両親だった。この世のものではないと感じながら、男は彼らに近づくのをやめることができなかった。

父は39歳、母は35歳でこの世を去った。36年前の突然の別れ。今目の前にいる2人に近づくことがどんなに危険なことか、分かっていても自分を止められない。そこにいるのは紛れもなく、自分を愛してくれた人たちだから。会うことをやめなければと思いながら、会わずにはいられない男の心が痛いほどよく分かる。きっと、ずっと抱えてきた心のすき間を埋めたかったのだ。もう一度、親の愛情を体全体で受け止めたかったのだ。いつかは別れなければならないのに。そのことがとても切ない。男と恋人ケイとの関係も、ホロリとさせられるものがあった。最後はちょっと怖かったが・・・。



| ”や” その他 | 21:02 | comments(0) | ゆこりん |


ららら科學の子(矢作俊彦)

学生運動が盛んな頃殺人未遂で中国に逃亡した「彼」が、30年ぶりに日本に戻ってきた。そこで彼が見たもの、感じたものは・・・?

いったい何を得たというのだろうか?学生運動で、そして30年間いた中国で。家族も友人も捨ててしまって、残ったものは何だったのだろう?そして、なぜ日本に戻ってきたのだろう?戻ってきても、たった一人の肉親である妹にさえも会うことをためらっているのに。読んでいるとなぜ?なぜ?という疑問ばかりがわいてくる。30年前の過去から突然タイムスリップしたかのような彼。戸惑いばかりの生活は、楽しいはずがない。私には徒に年をとってしまったとしか思えない。ラスト、彼の心の中にはほんの少しでも未来への希望があったのだろうか。淡々としすぎていて読んでいてもあまり面白いとは感じなかったが、考えさせられることは多かった。



| ”や” その他 | 14:46 | comments(0) | ゆこりん |


凸凹デイズ(山本幸久)

デザイン事務所凹組はどんな仕事も引き受ける小さな会社。そこで働く大滝、黒川、そして凪海。ある日凪海の考えたキャラクターが企業のイメージキャラクターに採用されることになった。一緒に仕事をすることになったのはQQQという会社で、社長の醐宮純子はかつて凹組を立ち上げた一人だった・・・。

醐宮、大滝、黒川の過去の話と現在の話とを織り交ぜて、物語は進んでいく。そのコントラストがとてもよかった。仕事に迷いや挫折、悩みはつきものだが、そういうことを深刻にとらえずに軽いタッチでリズミカルに、時にはユーモラスに描いている。読んでいて心地よさも感じた。仕事はお金だけでは決められない。どれだけ自分が打ち込めるか、どれだけやりがいがあるか、そのことのほうが大事だと思う。この作品の中に出てくる人たちの人間関係もさわやか♪心が温まる作品だった



| ”や” その他 | 15:26 | comments(0) | ゆこりん |