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AX(伊坂幸太郎)

三宅は、「兜」と呼ばれる超一流の殺し屋だった。だが、息子が生まれたときに、殺し屋を辞めたいと思った。辞めるために必要なお金を稼ぐため、不本意ながら殺し屋を続ける彼のもとに、意外な人物が現れた!5編を収録。連作集。

「兜」は超一流の殺し屋だ。誰にも知られずすばやく依頼をこなす。人の命を奪うことに何のためらいもなかった。けれど、その考えは、息子が生まれたときに一変する。彼は殺し屋を辞めたいと思う。だが、辞めたいと言ってすんなり辞めることができるほど、甘い世界ではない。兜を取り巻く状況は、しだいに厳しくなっていった・・・。
兜は、家庭ではまったく妻に頭が上がらない。息子の克己が同情するほどだ。でも、それは妻が怖いわけではなかった。彼はたぶん妻の笑顔が見たかったのだと思う。妻の幸せそうな顔が見たかったのだと思う。彼が大切にしたいものは、妻と息子の幸せだった。それだけに、平穏な生活を手に入れたいと願う兜の思いは、痛いほど読み手に伝わってくる。兜の思いに胸が締めつけられた。はたして、兜の願いはかなうのか?だが、兜の運命は思わぬ方向へと進んでいく・・・。
ラストへの収束の仕方は、見事だった。作者らしいと思う。切ない中にも笑いがあり、そして温もりがあった。読後も強く余韻が残る。読みごたえのあるとても面白い作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 22:33 | comments(0) | ゆこりん |


ホワイトラビット(伊坂幸太郎)

人質立てこもり事件が発生!犯人は、職業はやばいが妻をこよなく愛する男だった。彼の要求は、ある男を捜して連れて来ること。警察は、必死に交渉を進めるが・・・。

ある家に押し入った男が人質を取り、要求を警察につきつける。男には男なりの事情があった。だが、人質側にも何か事情があるらしい・・・。そこに絡んできたのが例の黒澤だったことから、話はややこしくなる。一本道を歩いていたはずなのに、いつの間にか全く別の道を歩いていた。そんな感じだ。一体どこでどう作者にだまされてしまったのか?全ての謎が解き明かされたとき、もう一度最初からストーリーのチェックをした。時間、場所、人。作品の中にちりばめられたそれらのものが、見事に収束されている!練り上げられた緻密なストーリー展開は、読者を虜にする。読み始めたら止まらない。一気読みだ。久しぶりに伊坂幸太郎らしい作品を読んだ。読後感もよかった。とても面白い作品だと思う。



| 伊坂 幸太郎 | 20:24 | comments(0) | ゆこりん |


サブマリン(伊坂幸太郎)

前作「チルドレン」から12年、あの陣内が再び登場!家裁調査官・陣内と罪を犯した少年たちのちょっと切ない関係とは?

「チルドレン」の面白さは忘れられない。型破りだが憎めない陣内の人柄。突飛な行動の陰に隠された陣内の思い。それらが再びこの「サブマリン」でよみがえる。
無免許で人を轢き死なせてしまった少年。けれど、そこには複雑な事情があった。陣内と、彼とコンビを組む武藤の、真実探しが始まる。陣内に振り回されているようで、実は陣内にコントロールされている?武藤。武藤のキャラも個性的で面白い。さまざまな伏線が真実に向かって収束していく様は、さすが、伊坂さん!けれど、若さだけで突っ走った昔の陣内とはちょっと違う今の陣内を見て、作者の伊坂さんも年齢を重ねたのだとあらためて思った。12年という年月を感じずにはいられない。
読後もさわやかな余韻が残る面白い作品だった。できれば、また陣内に会いたい・・・。お願いします!伊坂さん!



| 伊坂 幸太郎 | 13:05 | comments(0) | ゆこりん |


火星に住むつもりかい?(伊坂幸太郎)

住人同士が監視しあう社会。密告された者は、拷問され身に覚えのない罪を告白させられる。そして、その先に待っているのはギロチンによる処刑だった・・・。「平和警察」と呼ばれる組織は暴走を続ける。だが、その組織に敢然と立ち向かう正義の味方が現れた!はたして彼の正体は?

世の中の平和を保つため危険分子を取り除こうとする。だが、それはしだいにエスカレートし、罪のない者まで捕えられ処刑される事態となる。けれど、一般市民はそれをおかしいとは思わない。「あの人は危険人物だったのだ。」と納得してしまう。まるで、集団洗脳だ。「何が正義なのか?」その定義さえあいまいになって来る。このような状況も、そして処刑の描写も、読んでいて背筋がぞっとした。相互監視、密告、規制強化・・・。現実社会でこれほど極端なことは起こらないだろうとは思う。けれど、似たようなことは起こり得るかもしれないと思うとたまらなく怖い。
最初は読むのに時間がかかったが、後半は一気だった。逃げ場のない状況・・・。「火星に住むつもりかい?」このタイトルが特別な意味を持って重くのしかかってくるような気がした。変わってほしい! いや、変わらなければならないのだ! 強くそう願う。読後はほろ苦さが残るが、読みごたえのある作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 20:05 | comments(0) | ゆこりん |


アイネクライネナハトムジーク(伊坂幸太郎)

妻に逃げられた先輩社員の行動がもとで、大事なデーターが消失してしまった!!後輩社員の佐藤は、責任上街頭アンケートを引き受けることになった。そこで訪れた出会いとは・・・。「アイネクラクィネ」を含む6編を収録。

毎日何気なく過ごす日々。だが、平凡な日常の中にもちょっとした奇跡はある。それは、周りの人たちが気づかないだけかもしれない・・・。
いろいろな人たちが登場する。抱えている人生の事情はさまざまだが、彼らはどこかでつながっている。そのつながり方が絶妙だ。独立した6つの話として読んでも充分に面白いが、場所を超え時を超え彼らの人生の断片をつなぎ合わせたとき、この本は完全なひとつの物語となる。伊坂幸太郎にしか書けない世界がここにはあった。
「若くても年老いても、ステキな出会いはあちこちにあるのではないか?」そう考えると人生がより楽しく思えてくる。
ほほえましいエピソードが詰まっていて、読んでいて心地よく、読後はほっこりとした温もりに包まれる。とても面白い作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 18:31 | comments(4) | ゆこりん |


首折り男のための協奏曲(伊坂幸太郎)

ある男が首の骨を折られて殺されるという事件が発生!目撃情報による犯人像がテレビで報道されたとき、若林絵美は「隣に住んでいる男が犯人では?」と疑いの目を向けるが・・・。「首折り男の周辺」を含む7編を収録。

つながっているようでつながっていない。つながっていないようでつながっている。そんな奇妙な短編集だ。「首折り男」が登場したり、黒澤が登場したり、それぞれの話にはそれぞれ独特のインパクトがあった。いつも思うのだが、伊坂幸太郎は話のまとめ方が絶妙だ。それぞれの断片にはきちんと意味があり、その断片が合わさると全く違うものが見えてくる。作者得意の作品構成だ。
「僕の舟」は、現実的にはあり得ないことかもしれないが、そんな偶然があったら素敵だなと思わさせてくれる話だ。「もう少し早く分かれば・・・。」そういう切ない余韻も残った。
「相談役の話」は、怖かった。読んでいてその光景を想像すると背筋が寒くなった。悪いことは絶対にしてはいけない。
「合コンの話」では、男3人女3人の合コンの様子が淡々と描かれている。別に事件が起こるわけでもなく他愛のない話なのだが、読んでいると引き込まれていくから不思議だ。まるで自分もその場にいるかのような感覚を味わった。
好き嫌いが分かれる作品ではないかと思うが、私には面白かった。今回も伊坂ワールドを存分に楽しむことができて満足だった。



| 伊坂 幸太郎 | 19:39 | comments(2) | ゆこりん |


死神の浮力(伊坂幸太郎)

娘を殺された山野辺夫妻は、犯人に対し復讐することを決意していた。周到な準備がなされる中、夫妻の元をひとりの男が訪問する。
「大事な情報を持ってきたんだが、中に入れてくれないか」
それは、死神の千葉だった。山野辺夫妻と千葉の七日間を描いた作品。

「死神の精度」の千葉が帰って来た♪「可」か「見送り」か?千葉の七日後の判断が気にかかる。山野辺夫妻は、七日の間に復讐を果たさなければならない状況だ。だが、夫妻は千葉が死神だということも、期間が限られていることも知らない。そんな状況の中で思いは遂げられるのか?一方、山野辺夫妻の娘を殺した男本城の残虐性は、読んでいても腹立たしいかぎりだ。人の命をもてあそび、人が嘆き悲しむ姿を見て喜ぶ。こんな人間は絶対に許すことができない。山野辺夫妻の本城への復讐に関わることになった千葉。感情がまったくない千葉の言動はユーモラスな面もあるが、ときにはゾクリとするほどの冷たさを持つ。「千葉が少しでもいいから山野辺夫妻に対し同情してくれたなら。」死神にこんな期待をするのはやはり無理か?感情を持たない者が物事を判断するとこうなってしまうのか?ラストのまとめ方は、ちょっと意外だった。真実を知っているのは死神のみ・・・。個人的には山野辺夫妻にもう少し救いがほしかったと思う。読後はほろ苦さが残ったが、読んで楽しめる作品だと思う。



| 伊坂 幸太郎 | 19:46 | comments(0) | ゆこりん |


ガソリン生活(伊坂幸太郎)

望月家の愛車は緑のデミオ♪いつも望月家の家族を乗せて、楽しく走っていた。だが、ある女性を乗せたことから思わぬ事件に巻き込まれることに!はたして結末やいかに???

「車が、排ガスの届く範囲で会話している。」そんな、ユニークでユーモラスな設定だ。だが、この車の会話、決して侮れない。恐るべき量の情報があちこちから入ってくる。望月家に迫る危機だって、デミオはちゃんと察知する。だが、悲しいことに、それを望月家の人たちに伝えるすべがない!「どうする!デミオ!このまま手を拱いて見ているしかないのか!?」でも、ご安心あれ。作者は、あちこちに散らばった事件や問題を手際よくかき集め、きっちりと収めるべきところに収めていく。相変わらず見事な手さばきだ。読んでいても気持ちがいい。ラストも、お見事!こういう結末は、ほのぼのとした余韻を残してくれる。「よかったね!」と思わずつぶやいた。
それにしても、車の運命は持ち主しだいなのだと改めて感じた。どんな運命でも受け入れるしかない彼らの状況には、ホロリとさせられるところもあった。我が家の車も、大切にしなくては!
切れのいい展開で、最初から最後までしっかり楽しめる面白い作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 20:39 | comments(0) | ゆこりん |


残り全部バケーショ(伊坂幸太郎)

「相手が泣きそうになる仕事なんてしたくない。」
訴えた岡田に、溝口が出した条件とは・・・?裏家業コンビの溝口と岡田にまつわる5編を収録。

自分の身を守るため、岡田を窮地に追いやってしまった溝口。平気な顔をして生きていくのかと思ったら、案外そうでもないらしい。溝口には、彼なりの岡田への思いがあったのだ。岡田はどうなってしまったのか?それは、溝口だけではなくこの作品を読む人なら誰でも気になるところだろう。作者の物語のまとめ方は絶妙だった。余韻も残る。そして、思わずニヤリとしてしまう。希望を持っていいのかな〜?
この作品の中で語られる5つのエピソードはどこかで少しずつつながっていて、そのつながり方はまさに職人技!伏線も見事!伊坂さんらしい作品だと思う。伊坂ワールドにどっぷりと浸ることができて満足満足♪面白い作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 17:50 | comments(0) | ゆこりん |


夜の国のクーパー(伊坂幸太郎)

「仙台の港から小舟に乗り、釣りに出かけたはずだったのに。」
気がつけば仰向けになったまま体を縛られていた。そこへ現れた猫のトム。彼は人間の言葉をしゃべる猫だった。8年間の戦争を終えたトムの住む国では、いったいこれから何が起きようとしているのか?トムは、語り始めた・・・。

戦争が終わり鉄国の兵士たちがやってきた。彼らはトムの住む国の支配者である冠人を殺害した。国家存続の危機に直面しても人々はどうすることもできない。支配する側とされる側。力の差は歴然だった。このまま鉄国の兵士たちの言いなりになるのか!?誰かが叫ぶ。「クーパーの兵士がいてくれたら!」けれど、本当にクーパーは存在するのだろうか?
この作品はファンタジー?それとも大人の童話?作者の独特の感性が織り成す世界は、独自の色彩を帯びている。強者と弱者の微妙な関係。それは人間だけではない。猫と鼠の世界にもあった。それらふたつの関係は、とてもよく似ていると思う。いつだって世界は誰かの犠牲の上に成り立っているものなのだ。「クーパーは、存続の危機にある国を救う存在となるのか?」ラストは意外な展開となる。仙台の釣り人が結末にどういうふうに絡んでくるのかが想像できてしまったが、それでもほほえましく読むことができた。クーパーは、トムの住む国において、今までとは違う新たな伝説になった。読後は爽快さを感じた。作者の熱い思いが込められた、不思議でふんわりとした作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 18:21 | comments(0) | ゆこりん |