トップページへ♪
MY SITE & MAIL

トップページへ♪ メール♪
ホームページです♪
日記のblogです♪

SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
My Book
日本の作家
<あ行> ------------ <か行> ------------ <さ行> ------------ <た行> ------------ <な行> ------------ <は行> ------------ <ま行> ------------ <や行> ------------ <ら行> ------------ <わ行> ------------ <その他> ----------
海外の作家
おっ!本♪
Search this site.

PROFILE
OTHERS
MOBILE
qrcode

花を呑む(あさのあつこ)

東海屋五平が死体となって発見された。五平の口には深紅の牡丹の花がいくつも入れられていた。死体を発見した手代と女中は、女の幽霊を見たと証言する。女の恨み?その事件には、意外な真実があった。「弥勒」シリーズ7。

五平の死の真相。それを調べていくうちにしだいに明らかになる意外なできごとの数々。そこに、遠野屋の主人・清之介とその兄、同心・木暮信次郎の手足となり働く岡っ引き・伊佐治の息子の嫁・おけいが絡んでくる。やがてそれは微妙につながっていくことになる・・・。
断ち切ろうとしても断ち切れない縁。忘れようとしても忘れられない過去。人はいつもそのことで悩み苦しむ。清之介にしてもおけいにしても、苦しみを抱えて生きていくことになる。だが、清之介の苦しみを冷ややかに笑いながら見ている者もいる。同心の木暮だ。因縁深いふたりの絡み合いが、果てしもなく続く。このふたり、いったいどうなるのだろう?新たな展開があるのではないかと新刊が出るたびに期待するのだが、ふたりの間には何の進展もない。また、最近は似たような話が多くなり、少々飽き気味になってしまった。このシリーズをこれからも読み続けるのか?そうも思い始めてきた。作者にはぜひ、新たな展開をお願いしたい。



| あさの あつこ | 20:11 | comments(0) | ゆこりん |


地に巣くう(あさのあつこ)

木暮信次郎が男に襲われ負傷する。その男は、木暮に恨みを抱いているようだった。なぜ男は木暮を狙ったのか?そこには意外な真実が隠されていた・・・。「弥勒」シリーズ6。

遠野屋清之介と木暮信次郎。ふたりは全く違う環境に身を置いているのに、心の奥底に流れるものは同じなのか?「殺してやりたい。」木暮が遠野屋に抱く殺意。だが、そこにあるのは恨みではない。それは、もうひとりの自分を抹殺しようとするかのようだ。似すぎているから反発する。関わらなければいいのに、関わりを求めたがる。このふたりの関係は本当に不思議だ。いったい作者は、どう収束させようとしているのか?最近は、読みながらそれがとても気になる。
今回は、木暮の父の秘密を探るのに遠野屋が一役買うことになる。普段は反発しあうふたりだが、この作品では抜群のコンビネーションを見せる。
木暮の性格はなおらないのか?遠野屋が過去のしがらみから解き放たれ、おだやかに暮らせる日は来るのか?ますます目が離せない。



| あさの あつこ | 19:39 | comments(0) | ゆこりん |


冬天の昴(あさのあつこ)

武士が女郎屋で遊女と無理心中を図った。それは、本当に心中なのか?それとも・・・。定町廻り同心の木暮信次郎は、心中事件に何者かの作為を感じ真相究明に乗り出すが・・・。「弥勒」シリーズ5。

このシリーズでは、木暮信次郎という人間を深く描いている。シリーズをずっと読んできたが、木暮信次郎ほど心の中が見えない人物はいない。いったい何を考えているのか?心の中に底知れぬ暗い穴を持っているようで、薄気味悪く感じる時もある。彼はどうしてこういう人間になってしまったのか?誰にも知られたくない過去を持っている清之介が、危険を感じながら信次郎に惹かれていく。おのれの身の破滅につながるかもしれないのに、信次郎と関わりを持とうとする。それは、信次郎にしても同じだ。彼も、危険なにおいを嗅ぎ取りながら清之介と関わりを持とうとする。ふたりのやり取りは読んでいてハラハラするが、ふたりの間に入る伊佐治の存在がとても救いになっている。3人のバランスが絶妙だ。
「信次郎は普通の人間なのか?」ずっと疑問を感じていたが、この作品では人としての信次郎の姿も垣間見え、何だかホッとした。信次郎と清之介、ふたりの間には信頼関係が生まれ始めているのだろうか?今後の展開が気になる。
人間の心を深く掘り下げ、喜び、悲しみ、憎しみ、妬み、恐れを余すところなく描いている。読後は張り詰めていたものが一気に緩んだような気持ちになり、ため息が出た。あさのあつこさんは、本当にすごいものを描いたと思う。


| あさの あつこ | 20:35 | comments(0) | ゆこりん |


東雲の途(あさのあつこ)

岸辺近くの橋の脚に、男の屍体が引っ掛かっていた。その男から瑠璃が見つかる。あるべきはずのない瑠璃がそこにある・・・。その瑠璃を見たとき、遠野屋清之介は己の過去と向き合う覚悟を決めた。「弥勒」シリーズ4。

過去はいつまでもつきまとう。逃げれば逃げるほど。清之介は自分の過去から目をそむけるのをやめ、向き合うことを決意する。それは、並々ならぬ決意だと思う。怨むのではなく許す。殺すのではなく生かす。その清之介の覚悟が痛いほど伝わってくる。生きることは時として、死ぬより辛いこともある。だが、商人として生きていこうと決心したからには、どんなことをしても生きなければならない。無駄な争いを避けようと、敵の懐に飛び込む清之介の行動は潔いものだった。彼のこれからの人生が、ほんの少しでもいいから「幸せだな。」と感じられるものであってほしいと願わずにはいられない。切ないけれど、味わいのある作品だった。



| あさの あつこ | 19:41 | comments(0) | ゆこりん |


花宴(あさのあつこ)

結婚しても、子供ができても、絶対に忘れることができない人がいる。
嵯浪藩勘定奉行西野新左衛門のひとり娘紀江は、結婚後もある男の面影を追い求めていた。そんな紀江の身辺に不穏な空気が漂い始める。西野家にも黒い陰が忍び寄っていた・・・。

夫の勝之進には申し訳ないと思いながら、一度は縁談がまとまりかけた相手・三和十之介のことを、紀江はいつまでも忘れることができなかった。「妻の心の中には、別の男がいる・・・。」夫である勝之進が気づかないはずはない。つらい思いを味わっていただろう。けれど、そういう勝之進の心情が伝わって来ない。根本的に、勝之進という人物そのものがきちんと描かれていないような気がする。それは他の人物に対しても言える。人物描写不足が、話を薄っぺらいものにし、感情移入も阻んでいる。紀江という人物にも好感が持てない。話の設定や展開も目新しさがなく安易だ。ラストの紀江と十之介の描写も迫力に欠ける。この本の帯には、「夫婦の悲哀を描ききった感涙の時代小説」という言葉があったが、正直疑問だ。描ききれていないと思う。感動できず、不満だけが残る作品だった。



| あさの あつこ | 16:46 | comments(0) | ゆこりん |


木練柿(あさのあつこ)

おしのが、娘おりんと清之介の出会いをしみじみと思い出していた頃、縁があり遠野屋に拾われ、清之介が我が子と思い育てているおこまが何ものかにさらわれた。清之介は木暮信次郎に助けを求める。おこまをさらった犯人の狙いはいったい何か?おこまは無事遠野屋に戻ってこられるのか?表題作「木練柿」を含む4編を収録。「弥勒の月」「夜叉桜」に続く、シリーズ第3作。

シリーズ2作目の「夜叉桜」で清之介に託された幼い命の行く末が案じられたが、おしのや清之介、女中頭のおみつらの愛情を受けすくすく育っていたのに安心した。おしのも少しずつ現実を受け入れ、元気を取り戻しているようでほっとした。ただ、今回の作品では、清之介の過去に関係する人物の登場や、それに伴って起こる事件などがいっさいなかった。このまま平穏に生活できるとはどうしても思えない。「闇の力」ははたしてこれから清之介にどう接触してくるのか?とても気になるところだ。今回の作品も心に切なくしみてくる話が多かった。描写に少々くどさを感じたが、おりんと清之介のことは特に胸にぐっとくるものがあった。これからが楽しみなシリーズだ。



| あさの あつこ | 16:58 | comments(0) | ゆこりん |


夜叉桜(あさのあつこ)

ひと月の間に3人の女が殺された。手口は同じ。3人とも鋭利な刃物で喉を掻き切られていた。3人目の犠牲者おいとが遠野屋の手代信三の幼なじみだと知った信次郎と伊佐治は、再び遠野屋とかかわることになるのだが・・・。「弥勒の月」の続編。

人は、状況しだいで弥勒にも夜叉にもなる・・・。ほんのささいなきっかけから人を殺し続ける。置かれている立場の変化で、やさしく温厚な人物から冷酷な人物へと変わっていく。状況の変化は、やがて遠野屋の主人清之介の立場も微妙に変えようとしている。兄との関係はこれからどうなるのか?迫り来る闇の手からおのれを守ることができるのか?また、清之介にゆだねられた命の行く末は?ますますこのシリーズから目が離せない。今回も前作の「弥勒の月」同様に、人の心が抱えているものの切なさに胸を打たれた。これから先、はたして救いはあるのだろうか・・・。



| あさの あつこ | 16:48 | comments(0) | ゆこりん |


弥勒の月(あさのあつこ)

小間物問屋遠野屋のおかみ、おりんが川に身投げした。遠野屋の主人清之介の頼みによりおりんの死の真相を探る同心木暮信次郎と岡っ引の伊佐治だが、ふたりは清之介に対し不審なものを感じる。いったいおりんの死には、何が隠されているのか?また、清之介が心に抱えているものとは?

おりんの身投げした理由を調べてくれるよう信次郎に頼んだ清之介だったが、彼の行為は己の首を絞めることになる。闇の中を歩いてきた清之介の過去がしだいにあばかれていく。大切でかけがえのないおりんという存在を失った清之介は、これからどうなっていくのだろう。おりんによって日の当たる場所に出ることのできた清之介は、再び闇の世界に戻らなくてはならないのだろうか?つきまとう闇の住人たちから逃れるすべはないのだろうか?清之介の過去や、心に抱えているものが悲しすぎる。切なく胸を打つ作品だった。



| あさの あつこ | 15:32 | comments(0) | ゆこりん |


待ってる(あさのあつこ)

貧しさのため料理茶屋「橘屋」で奉公を始めた12歳のおふく。だが、彼女の両親と妹は、多額の借金のため身を隠してしまった。一人残されたおふくは、いつの日か再び家族と会えることを信じ待つことにしたのだが・・・。表題作を含む7編を収録。

7編とも、橘屋にかかわりのある人たちの話だ。どの話も心にしっとりとしみてくる。同じ料理屋で働きながら、置かれている状況や事情はさまざまだ。だがそれぞれ、ほかの人の心のうちに抱えるものなど知るよしもなく黙々と働いている。彼らは、どんなにつらくても、どんなに苦しくとも、弱音を吐かず、希望を捨てたりはしない。真っ暗な闇の中に、一筋の光を見つけようとする。そのひたむきな姿には、心打たれるものがある。心の中にほんのりと灯がともり、ほわっとしたぬくもりが感じられる。そんな感じの作品だった。



| あさの あつこ | 18:31 | comments(0) | ゆこりん |


透明な旅路と(あさのあつこ)

真っ白な女の首を絞めた・・・。いつ事が発覚するだろう?そんな不安の中、吉行は車を走らせる。旧道に入ったとき、幼い少女を連れた少年が現れる。やがて3人は、少女の家があるという「尾谷村」を目ざすが・・・。夢かうつつか?不思議な旅が始まった。

不思議な話だった。どこまでが現実なのだろう。全ては吉行の心が作り出したものなのだろうか?去っていった妻と子、殺してしまった行きずりの女。吉行の心のすきまに少年と少女が入り込む。読んでいくうちに、この二人の存在だけでなく、吉行の存在さえ現実のものかどうか疑わしくなってしまう。旅の果てに吉行が見たもの、それだけが確かな真実となって迫ってきた。



| あさの あつこ | 19:55 | comments(0) | ゆこりん |