トップページへ♪
MY SITE & MAIL

トップページへ♪ メール♪
ホームページです♪
日記のblogです♪

SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
My Book
日本の作家
<あ行> ------------ <か行> ------------ <さ行> ------------ <た行> ------------ <な行> ------------ <は行> ------------ <ま行> ------------ <や行> ------------ <ら行> ------------ <わ行> ------------ <その他> ----------
海外の作家
おっ!本♪
Search this site.

PROFILE
OTHERS
MOBILE
qrcode

昨日の海は(近藤史恵)

高校生の光介の家に、母の姉の芹とその娘の双葉が引っ越してきた。しばらくは一緒に住むという。光介は叔母の芹から、心中だと思っていた25年前の祖父母の死が、実は無理心中であったと聞かされる。もしそれが本当なら、いったいどちらがどちらを殺したのか?真相を追い求める光介がつかんだ真実とは・・・?

「祖父母の死は、無理心中かもしれない・・・。」
そう聞かされた光介がショックを受けたくらいだから、光介の母や芹は、どれほどショックを受けたことだろう。それはあまりにも残酷なできごとだ。「ふたりだけで死ぬことにためらいはなかったのか?」「残していく子供たちのことを案じることはなかったのか?」真実を知らない限り前へは進めないと思う芹の心情は痛いほど分かる。真実を追い求める光介。途中で真実を追い求めることをやめた芹・・・いったいなぜ?心中か?無理心中か?どちらだ?どんどん話の中に引き込まれていく。
真実は、光介の母や芹にとって救いのあるものだったかもしれない。けれど、それが心中の動機だとしたら、あまりにも弱いのではないか?ふたりで死ぬほどのことだとは思えない。面白いとは思ったが、そこのところに疑問を感じ、物足りなさが残った。



| 近藤 史恵 | 22:03 | comments(0) | ゆこりん |


サヴァイヴ(近藤史恵)

時には、自分の勝利を捨ててまでやらなければならないことがある・・・。過酷な自転車レースに賭ける男たちの胸に去来するものはいったい何か?6編を収録。

勝つことだけを考え、彼らはひたすらペダルを漕ぐ。だが、その重圧に耐え切れなくなったとき、思いもよらぬ悲劇が起きることがある。薬物使用、そして死。いつ誰がそうなってもおかしくないような張り詰めた世界。弱ければ生きていけない。けれど、強いだけでもこの世界では生きていけない。チームの中でどのように己の存在を生かすべきか?そのことが重要なポイントになってくる。自分自身の葛藤もある。そして、他人からのうらみやねたみもある。過酷な世界に身を置く彼ら。彼らの苦悩や喜びが、読んでいると直接心に伝わってくる。とても迫力のある作品だ。
この作品に登場する白石、伊庭、石尾は、「サクリファイス」の中に登場している。「サヴァイウ」はその「サクリファイス」のサイドストーリー的な作品になっているので、先に「サクリファイス」そして「エデン」を読んでから読んだほうが面白みが増すと思う。





| 近藤 史恵 | 17:54 | comments(0) | ゆこりん |


エデン(近藤史恵)

今回の舞台は「ツール・ド・フランス」。男たちの熱い闘いが始まろうとしている。だが、白石誓の所属するチームが存続の危機に!監督からの理不尽な要求に、誓やチームメイトの心は揺れる。そんな中ある悲劇が起こった・・・。「サクリファイス」の続編。

「サクリファイス」の続編といっても、この作品を単独で読んでもまったく差し支えない内容になっている。
それぞれの事情や思惑を抱えながら男たちは疾走する。スポーツは純粋でなければならないのに、そこに見え隠れするのはねたみや疑惑や不信感だ。さまざまな困難を乗り越えて、勝利を手にするのはいったい誰か?
「サクリファイス」やこの作品で、自転車ロードレースの魅力知った。本当に奥が深いと思った。作者の、ロードレースの描写は圧巻だ。選手たちの熱い闘いが、まるで目の前で繰り広げられているかのように感じられた。手に汗握る勝負の世界に、自分も完全に引きずり込まれてしまった。ラストも衝撃的だった。勝つことへの執念が自身を滅ぼすことになろうとは・・・。死ぬか生きるか、食うか食われるかの、本当に厳しい世界だと思う。
スピーディーな展開で、読み始めからぐいぐい引き込まれる、本当に面白い作品だった。



| 近藤 史恵 | 16:27 | comments(0) | ゆこりん |


ヴァン・ショーをあなたに(近藤史恵)

マルシェド・ノエル、クリスマスマーケットの季節にはミリアムおばあちゃんのヴァン・ショーが飲める!期待して行ったのだが、それはいつものヴァン・ショーではなかった。いったいなぜ?その理由とは・・・。フランス時代の三舟を描いた表題作を含む7編を収録。「タルト・タタンの夢」に続くシリーズ2作目。

「タルト・タタンの夢」に続き、今回も料理にまつわるさまざまな謎が登場する。三舟シェフの鋭い推理が光る。料理や食べ物にからむ人びとの思惑。時にそれは愛情だったり、憎しみだったりする。愛情を持って作られた料理は、人の心を豊かにし、幸せな気持ちにさせる。だが、悪意を持って作られた料理は、人の体や精神を蝕む。そこに料理を作る難しさや奥深さがある。謎解きの面白さだけではなく、その部分の描写もとても面白かった。三舟シェフのパリ時代のエピソードや、その後働いていた店についても触れられていて、興味深かった。全体的にもよくまとまっていると思う。このシリーズ、次回も楽しみだ。長く続いてほしいと思う。



| 近藤 史恵 | 21:11 | comments(0) | ゆこりん |


タルト・タタンの夢(近藤史恵)

小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」の常連の西田の様子がいつもと違う・・・。西田の体調不良の原因は、「タルト・タタン」にあった。「タルト・タタン」に隠された秘密とは?表題作を含む7編を収録。

この作品に登場するレストラン「ビストロ・パ・マル」は、とても魅力的なレストランだ。「実際にこんなお店があったなら♪」と思わずにはいられない。出される料理もこだわりがありおいしそうだし、そこで働く人たちの個性も豊かで、温かな雰囲気も感じる。そのレストランにやってくるさまざまな客たちの抱えるちょっとした謎を、シェフの三舟があざやかに解いていく。いろいろな料理が持つそれぞれの特性が謎解きのヒントになっていて、どの話も楽しみながら読める。中には「ちょっと無理な設定では?」と思う話もあったが、全体的にはほのぼのとしていて、読後感も悪くなかった。続編もあるようなので、そちらもぜひ読んでみたいと思う。



| 近藤 史恵 | 18:15 | comments(0) | ゆこりん |


サクリファイス(近藤史恵)

「自分のために走るのじゃない。仲間のために走るんだ。」
そんな思いで走っていた自転車ロードレース。だが、白石が自分のために走ろうとしたとき、自分以外のエースの存在を認めないという石塚の存在が重くのしかかる。石塚には、3年前にあるエースをつぶしたという疑惑があったのだ・・・。

北海道にも「ツール・ド・北海道」というロードレースがある。実際に見たことがあり、かなり興奮したのを覚えている。はたから見れば華やかなレースに見えるが、実はかなり過酷なものであることをこの作品で知った。選手の思惑、レース中の駆け引き、レース展開、どれをとってもその描写は真に迫り、読み手をロードレースの世界へと引きずり込む。自分を犠牲にしてもエースやチームを勝たせる。そういうスポーツはほかにあまりないのではないだろうか。石塚は本当にエースをつぶしたのか?その疑惑が明かされないままラストへ。そこでこの作品のタイトル「サクリファイス」の真の意味が明かされるが・・・。読後、複雑な思いが残ったが、読み応えのある面白い作品だった。



| 近藤 史恵 | 17:03 | comments(0) | ゆこりん |