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1981年のスワンソング(五十嵐貴久)

ある日突然過去にタイムスリップ!「生き延びるためには何だってやる!」歴史を変えることも気にしない俊介の取った行動とは・・・?

突然過去にタイムスリップしてしまったら?知り合いもなく所持金も少ない。身分を証明するものもないので、働くにも支障がある。29歳の俊介の身に起こったできごとは、衝撃的だった。
「いったいどうやって過去の時代で生きていくのか?」「元の時代には戻れるのか?」興味津々で読み進めたが、何と!俊介は、レコード会社の女性ディレクターに頼まれたとはいえ、未来のヒット曲を提供する!「世界に一つだけの花」を1981年にヒットさせてしまうのだ。これにはびっくり!この勢いに乗り俊介は成功を収めるのかと思ったが・・・。
ラストは、賛否両論ありそうな気がする。私は、俊介が選ばれた人間だとは思えないのだが・・・。このラストは少々納得がいかない。
読んで楽しむことに徹した作品だと思う。その分、内容に深みが感じられないのが残念だった。



| 五十嵐 貴久 | 19:28 | comments(0) | ゆこりん |


最後の嘘(五十嵐貴久)

吉祥寺のコンビニでアルバイトをしながら探偵業を営む川庄のもとに、政治家の秘書がやって来た。依頼は、政治家の娘を探してほしいとのことだった。単なる人探しのはずが、事態は思わぬ方向に・・・。吉祥寺探偵物語シリーズ2。

「少女を探し出せば多額の報酬が手に入る。」
だが、実際はそう甘くはなかった。市長選に出ようとする榊原にとって、別れた女性との間にできた娘・亜美の存在はスキャンダルの種なのだ。政治家である父親・榊原と娘・亜美の確執。亜美が関わっているかもしれない犯罪。事態は、川庄が思ってもみなかった方向に進んでいく。一時的に亜美を自分のところで預かってはみたものの、川庄も、榊原と亜美との間で悩み続ける。「最善の解決法はあるのか・・・?」
事件の真実を厳密に突き詰めて対処すると、救われない人もいる。「政治家としての地位と名誉」「自分の娘」。榊原は最後に、自分が本当に守らなければならないものは何かにようやく気づいた。失ったもの、得たもの、いろいろあるけれど、これでいいのかなという気がする。「嘘も方便」 ラストではこの言葉が頭に浮かんできた。まあまあの作品だと思う。



| 五十嵐 貴久 | 19:25 | comments(0) | ゆこりん |


消えた少女(五十嵐貴久)

妻に去られ小学5年生の息子健人とふたり暮らしの川庄は、友人のオカマの京子ちゃんから1年前に行方不明になった少女の捜索を依頼される。いろいろな伝手から情報を得た川庄は、ある人物に不信感を抱く。少女行方不明事件の裏に隠された真実とは・・・?

警察でさえ行方を探し出すことができなかった事件。それを川庄はひとりで地道に調べていく。その川庄の動きに危機感を抱いた人物がいた。事件のカギを握っているのか?だが、事態は思わぬ方向に進んでいく・・・。事件の内容はかなりシリアスだが、川庄やその他の登場人物のキャラクターが面白く描かれているので、読んでいて救われる思いがした。1年前に自宅近くで忽然と姿を消した少女。だれも少女を目撃していない。川庄は丹念に情報を収集していく。ほんのささいな情報ばかりだが、集まればひとつの大きな真実を映し出す。その過程は興味深いものがあった。ラストは何となく想像がついてしまい意外性は感じなかったが、すごくつらいものがあった。
人は、自分の罪から顔をそむけたままで生きてはいけない。何もなかったことにはできないし、誰かの犠牲の上には幸福な生活は築けない。そのことを強く感じた。



| 五十嵐 貴久 | 19:54 | comments(0) | ゆこりん |


リミット(五十嵐貴久)

お笑い芸人の奥田は、ラジオの深夜放送の番組でカリスマ的な存在だった。その番組、「オールナイト・ジャパン」に自殺予告のメールが届く。放送終了後に、誰かが自殺する!限られた時間の中で、彼らは差出人を見つけ出し、自殺をとめることができるのか!?

限られた時間の中、ラジオではメールの差出人への呼びかけが続く。「何とか自殺を思いとどまらせたい。」奥田やディレクターの安岡たちの必死な行動は実を結ぶのか?こういう状況を読むならば、やはりそれなりの緊迫感がほしかった。必死な思いが読み手側にきちんと伝わってこない。それに、"カリスマ"と呼ばれる奥田のトーク内容も、まったく魅力を感じなかった。「これで、何万人ものリスナーを惹きつける魅力があるのか?」と、かなり疑問に感じた。もう少し話す内容を考えるべきではなかったのか。同じことの繰り返しばかりの薄っぺらい話は、うんざりするばかりだ。ラストの展開も都合がよすぎてわざとらしく、読後感もよくなかった。タイトルを見て期待して読んだのだが、ちょっとがっかりした作品だった。



| 五十嵐 貴久 | 18:18 | comments(0) | ゆこりん |


年下の男の子(五十嵐貴久)

川村晶子37歳。結婚をあきらめたわけではないけれど、彼女は思いきってマンションを購入する。翌日、会社でトラブル発生!晶子は14歳年下の児島達郎と一緒にトラブル処理にあたるが、そのことがきっかけでふたりの関係は微妙な方向へと進んでいく。はたしてふたりの恋の行方は?

晶子は思う。「年下にも限度がある。」だが、14歳年下の「児島くん」は、まっすぐに晶子に向かって突き進んでくる。周りの状況も、年齢のことも、彼には関係ない。好きだと思ったら一直線。若さだ!これほどストレートに、相手に自分の情熱をぶつけることのできる彼がうらやましい。年をとるとどうしても「世間のしがらみ」に縛られてしまう。晶子もそうだった。自分の気持ちに正直になれず、一歩が踏み出せない。彼女の揺れ動く心に、読み手も一喜一憂してしまう。切ない女心に、ホロリとする場面もあった。「がんばれ!」思わず声援を送りたくなる。「いったいどんなラストが待ち受けているのか?」読んでいて、期待は高まるばかり。そして、ラスト・・・。さすが晶子さん!一味違う行動でした♪読後感もよく、楽しめる作品だと思う。



| 五十嵐 貴久 | 17:10 | comments(0) | ゆこりん |


誘拐(五十嵐貴久)

韓国との条約締結を間近に控えた日、首相の孫娘が誘拐された。犯人の要求は、日韓友好条約締結の中止と「活動資金」の用意だった。まったく正体をつかめない犯人に振り回されるばかりの警察。誘拐された少女は無事戻ることができるのか?犯人の真の狙いは何なのか?行き着く先に見えるものは・・・。

周到に計画された誘拐。痕跡を残すことなく、警察の裏をかくように行動する犯人。条約締結の中止が真の狙いなのか?身代金の受け渡し方法は?警察との行き詰るような駆け引きや刻一刻と変化する状況に、ページをめくる手が止まらなかった。後半の展開も、誘拐事件が単なる誘拐事件ではなくなり、意外性を感じた。「公」を取るか「私」を取るか?孫娘を誘拐された首相がとった行動にも考えさせられるものがあった。細かい部分で気になる点がいくつかあったが、全体的には面白く読ませることに徹した出来になっていると思う。ひとつ残念だったのは、犯人の正体があっさり分かってしまったことだ。もう少し工夫がほしかったと思うが、これは作者の意図したことだったのか?それでも、この作品が面白いことに変わりはない。とにかく、とても楽しめる作品だった。



| 五十嵐 貴久 | 14:46 | comments(0) | ゆこりん |


土井徹先生の診療事件簿(五十嵐貴久)

「殉職した父の後を継いだわけではないけれど・・・。」
キャリア組として警察庁に入り、その後24歳にして南武蔵野署の副署長となった令子だが、毎日暇をもてあましていた。ある日彼女は、「命を狙われている。」と訴えるノイローゼ気味の老人を訪ねる。そこで出会った獣医の土井先生は、動物と話ができるというのだが・・・。「老人と犬」を含む7編を収録。

動物と話ができる土井先生。令子が捜査に行き詰ったとき、彼は救いの手をさしのべ謎解きをしてみせる。
とても面白い設定なのだが、内容に物足りなさを感じる。動物と話ができ、それが事件解決につながっていく過程をもっと深く描いてほしかった。さらりと描かれすぎている。動物と話ができるという特殊な能力も、あまり生かされていないように思う。また、7編目の「警官殺し」は、この先があると暗示しているのか?すっきりしない。令子の父の死の真相も明かされていないし・・・。ずいぶん中途半端な終わり方だと思う。作者は、続編を書くつもりなのだろうか?



| 五十嵐 貴久 | 16:13 | comments(0) | ゆこりん |


パパママムスメの10日間(五十嵐貴久)

パパと小梅の心が入れ替わり大変な7日間を過ごしてから2年の月日が流れ、小梅は大学生になろうとしていた。そんなある日、またまた大事件が!パパがママに!ママが小梅に!そして小梅がパパに!はたして3人の運命は!?「パパとムスメの7日間」の続編。

なれない家事にとまどうパパ。会社でのトラブルに巻き込まれる小梅。小梅の代わりに大学へ行かなければならないママ。
今回はママを巻き込んでの3人の入れ替わりだ。心が入れ替わりお互いの立場を理解し合うというのは前作と同じだが、前作に比べインパクトがなかったと思うし、ごちゃごちゃしている感じがした。3人それぞれの心の動きも、もう少しじっくり描いてほしかった。会社でのトラブルも盛り上がりに欠ける気がする。全体的に、単なるドタバタ劇になってしまっている。楽しめる作品ではあるのだが、期待していたほどではなかった。



| 五十嵐 貴久 | 16:04 | comments(0) | ゆこりん |


相棒(五十嵐貴久)

大政奉還直前に、徳川慶喜暗殺未遂事件が起こる。犯人はいったい何者なのか?わずか2日間という限られた時間の中、幕府から犯人捜しの命を受けたのは、坂本龍馬と土方歳三だった!

幕末の主だった者のオンパレード♪登場人物の多彩さ、それだけでも充分楽しめる。水と油の土方と坂本が犯人探索のためコンビを組む。その絶妙の取り合わせが何とも愉快だ。わずか2日の間に育まれた男同士の友情。時代が時代なら、この二人は無二の親友になったのではないだろうか。新選組の面々も登場し、犯人探しが続く。土方、坂本と一緒に、自分も犯人探しをしている気分になる♪ 二人はやっと犯人にたどり着くが、そこからの展開がちょっと不満だった。
「え〜〜っ!そうなっちゃうの?」
できるなら、あざやかな解決を望みたかった。だが、ラストの坂本龍馬暗殺にまつわる話にはぐっときた。本当に、そうであってほしかった!



| 五十嵐 貴久 | 20:07 | comments(0) | ゆこりん |


1985年の奇跡(五十嵐貴久)

弱小野球部に入部してきたのは、誰もが認めるエースの沢渡だった。「甲子園も夢じゃない!」小金井公園高校の野球部員たちは奇跡を起こせるのか?

厳しい校長の監視下の中、せっせと練習に励む野球部員たち。転校してきた沢渡が見せた甲子園へのつかの間の夢。それは彼らの心に改革を起こした。ひとつの目標に向かって努力する姿や、逆境の中でも負けない根性は、何だかテレビの青春ドラマを見ているようだった。「こんなこと実際にはあり得ないだろう。」そう思いながら、いつの間にか話の中にのめり込んでいた。結果はどうであれ、何かに打ち込む瞬間は感動的だ。軽いタッチで読後もさわやか♪清涼剤みたいな作品だった。



| 五十嵐 貴久 | 19:58 | comments(0) | ゆこりん |