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暗幕のゲルニカ(原田マハ)

20世紀を代表する絵画、ピカソの「ゲルニカ」。そのタペストリーが国連本部のロビーに飾られていたが、ある日突然姿を消してしまった。戦争に対する人々の思惑が、過去でも現代でも交錯する。「ゲルニカ」は、平和を望む人たちによってメッセージを発信することができるのか・・・?

人々の目に触れないように、国連の安保理会議場のロビーにあるピカソの名画「ゲルニカ」のタペストリーに暗幕が掛けられた。それは、戦争を起こそうとする人間たちの手によるものだった。反戦の象徴である「ゲルニカ」は、イラク空爆の会見の場にはふさわしくないとの判断だった。
「ゲルニカ」は、反戦主義者のピカソによって描かれた。その絵に込めたピカソの平和への想いは、現代にいたってもなお輝き続けている。主人公の八神瑤子は、「ピカソと戦争」という企画展で「ゲルニカ」を展示したいと強く願う。だが、所蔵しているスペインのレイナ・ソフィア芸術センターは絶対に貸し出しに応じない。借りたいと強く願う瑤子と絶対に貸し出さないスペイン政府との間の攻防や、それと並行して語られるピカソと「ゲルニカ」の逸話は、読み応え充分だ。面白いと思った。けれど、後半は何だか安っぽい映画かドラマのような展開になってしまった。本当ならラストに感動が待っているはずなのだが・・・。作者はどうしてこういう展開にしたのだろうか?個人的には受け入れ難く、ちょっと残念だった。



| ”は” その他 | 22:07 | comments(0) | ゆこりん |


翼をください(原田マハ)

青山翔子は、暁星新聞創業135周年記念企画の一環として暁星新聞主筆の岡林にインタビューすることになった。そしてそのインタビューで、山田順平というカメラマンだった男の存在を知る。山田のことを調べていく中で、彼女は1枚の写真を発見する。そこに写っていた飛行機と女性は・・・? 歴史の中に埋もれてしまった真実を見つけ出すために、彼女は行動を開始する。

ニッポン号は、第二次世界大戦前期における日本の民間航空機で、4大陸と2大洋を連続周航した日本初の飛行機である。1939年8月26日に羽田飛行場(現 東京国際空港)を離陸し、10月22日に帰国した。日本製の飛行機と日本人乗組員が、世界一周の長距離飛行を世界で初めて成功させるという快挙だった。だが、戦争前の複雑な国際情勢の中、この素晴らしいできごとは封印されてしまった・・・。
この作品は、この実際にあったできごとをもとに作られた物語だ。ニッポン号に乗り込み世界一周を成し遂げようとする男たちと、ひとりのアメリカ女性の物語・・・。その女性エイミーがどう日本の飛行機や日本人と関わるのか?読み進めていくうちにしだいにその謎が明らかになる。
世界一周に賭ける男たちとエイミーとの絆の描写はとても感動的だった。数々の困難をひとつひとつ乗り越え、彼らは偉業達成へと突き進む。物語の中にどんどん引き込まれて、自分も空を飛んでいる気持ちになってしまった。こんなふうに飛べたならステキだろうと思う。エイミーもそんな気持ちだったのだろう。彼女はただ自由に空を飛びたかっただけなのだ。エイミーのその後の人生を想うと切なく哀しい。そして、山田順平の人生も・・・。戦争は、どんな理由があろうと絶対にしてはならないと強く思う。
単行本で500ページ弱あったが、全く長さは感じなかった。夢中になって読んだ。本当に面白かった。オススメです!



| ”は” その他 | 18:18 | comments(0) | ゆこりん |


キネマの神様(原田マハ)

大手ゼネコンのシネマ部門でバリバリ働いていた歩は、会社内の争いがもとで退職してしまう。一方、歩の父が突然倒れ入院する。自分が退職したことを言いだせないまま歩は父の看病を続けるが、今度は父に多額の借金があることが発覚!ギャンブル好きの父からギャンブルを取り上げなければならなくなる。「父に映画の楽しさを再認識してもらおう!」歩はそう考え、行動を開始するのだが・・・。

この作品に登場する人たちはみな個性的な人だ。そして、みな心のどこかに傷を負っている。生きることにがんばろうとして空回りばかりしている人たち・・・。面白おかしい描写の中にも、ふとした瞬間に人生の悲哀を感じてしまう。そんな人たちが「映画」を通して出会い、生きがいを見つけ、新たな人生を歩んでいく。人生がこの作品のようにこんなにうまくいくとは思わないが、未来に希望を持って生きることの大切さは伝わってくる。それと同時に、人と人とのつながり・・・絆の大切さも伝わってくる。この世に生きている人すべてにエールを送りたい。そんな気持ちにさえなってしまう。
読後は、穏やかで温かな感動に包まれた。映画が好きな人にも、そうでない人にも、ぜひ読んでもらいたいと思う。



| ”は” その他 | 19:56 | comments(0) | ゆこりん |


楽園のカンヴァス(原田マハ)

ニューヨーク近代美術館のアシスタント・キュレーターのティム・ブラウンは、伝説のコレクター、コンラート・バイラーの邸宅で1枚の絵を見せられる。それは、アンリ・ルソーの「夢」に驚くほど似ていた絵だった。手掛かりとなる古書を読み真贋を判定するのに与えられた期間は7日間。正しく真贋判定してこの絵を手に入れるのはティムか?それとも、同じようにバイラーに呼ばれた日本人研究者の早川織絵か?そして絵に込められた想いとは?山本周五郎賞受賞作品。

1枚の絵をめぐり、さまざまな人たちの思惑が入り乱れる。アンリ・ルソーの最後の絵となった「夢」。その「夢」に酷似した絵「夢をみた」。それは本物なのか?その謎解きのためにティムと織江が読むことになった古書には、ルソーとピカソの姿が生き生きと描かれていた・・・。
画家というのは、自分の作品にどれだけの想いをこめているのだろう。いや、もしかしたら、命を削り取って描いているのか!?時を超えて語られる画家たちや彼らを取り巻く人々の描写は感動的だった。絵画に関するミステリーというのも異色で興味深かった。アンリ・ルソー。名前だけは知っていたが、「こういう画家だったのか!」と驚きもした。美術関係には全く縁のない私でも、読んでいてこの作品にぐいぐい引き込まれた。読後も余韻が残る、面白い作品だと思う。



| ”は” その他 | 17:54 | comments(0) | ゆこりん |


蜩ノ記(葉室麟)

豊後羽根藩の檀野庄三郎は、城中でけんか騒ぎを起こすという不始末を犯した。本来なら切腹となるところだが、格別の計らいにより切腹を免れる。その代わりに与えられた任務は、元郡奉行・戸田秋谷の監視だった。秋谷は7年前に不祥事を起こし、10年後の切腹を命じられた。残された時間はあと3年。だが庄三郎は、秋谷と暮らし始め彼の人柄を深く知るにつれ、疑問を抱くようになる・・・。
「秋谷は本当に切腹しなければならないようなことをしてしまったのか?」

もし、自分の生きる期間を決められてしまったら、人はここまで冷静でいられるだろうか?秋谷への切腹の沙汰は、権力争いの果てに起きた理不尽なものだった。けれど、彼は異を唱えることもなく、ただ静かにおのれの運命として受け入れる。騒げばどうなるのか、彼は知っている。それは、強く凛とした生き方だ。秋谷の命を救おうと真相を探る庄三郎。だが、彼の力には限界がある。時は静かに静かに、さだめに向かって流れていく・・・。
「どう生きるのか?」だけが大切なことではない。「どう命を終えるのか?」も同じくらい大切なことだと思う。それと同時に、死んでしまえばすべてが終わりではなく、そこから新たな未来が始まるのだということも強く感じた。「生と死」を見事に描いた、いつまでも余韻の残る作品だと思う。



| ”は” その他 | 19:42 | comments(0) | ゆこりん |


漆黒の王子(初野晴)

暴力団の組員が次々と謎の死を遂げる。その死に関わっていたのは、ガネーシャと名乗る人物だった。そのガネーシャは、地下の暗渠の中に・・・。そこには、「王子」と呼ばれるひとりの少年と6人のホームレスが生活していた。上の世界と下の世界。それをつなぐものはいったい何か・・・?

悪に満ちた世界。凄まじいいじめに遭いおのれの運命をねじ曲げられた男が、また新たな悪を作り出す。犠牲になった人たちの逃げ込んだ先は、日の光が届かない暗黒の世界だった。ガネーシャは戦った。ひとり、敢然と悪に立ち向かった。そうすることで自分がどうなるのか分かっていたはずなのに・・・。
上の世界と下の世界が交錯する不思議な話だった。奇妙な時の流れはいったい何を意味するのか?漆黒の王子の正体は?最後まで分からないことばかりだが、ひとつ言えるのは、人の悪意は悲劇の連鎖を生むということだ。全てが終わったあと、何が残るのか?それは虚しさでしかない。
内容に深みがあり構成もよかったが、タイトルが「漆黒の王子」なのにその王子のインパクトが弱い。王子の抱える心の闇の部分をもっと描いてもよかったのではないだろうか。また、ホームレスを惹きつける王子の魅力も読み手には伝わってこない。明かされることのない謎もあり、少々不満が残る作品だった。



| ”は” その他 | 17:05 | comments(0) | ゆこりん |


満月(原田康子)

中秋の名月の夜、愛犬セタを連れ散歩に出たまりは、豊平川の川原で奇妙な男に出会う。杉坂小弥太重則と名乗る男は、300年前の江戸時代からタイムスリップしてきた武士だった。まりと小弥太の、不思議な関係が始まる・・・。

昭和50年代の札幌が舞台。その当時は私も札幌に住んでいたので、懐かしい気持ちで読んだ。300年の時を超えやってきた若者の目に、はたして札幌はどう映ったのか?まりやまりの祖母とのふれあいの中、小弥太はしだいに現代の生活になじんでいく。心の中では激しい葛藤や苦悩が渦巻いていただろう。妻子と別れなければならなかった寂しさもあっただろう。だが彼は、武士としての毅然とした態度を崩さない。まりは憎まれ口をききながら、そんな小弥太を温かく見守る。やがて、まりと小弥太との間に芽生える感情・・・。けれど、別れのときは刻一刻と迫る。ふたりがどんなに努力しても、「時間」という乗り越えられない壁があるのは悲しかった。読んでいて切なかったが、ほのぼのとした温もりも感じる作品だった。



| ”は” その他 | 16:10 | comments(0) | ゆこりん |


私が殺した少女(原錙

私立探偵の沢崎は電話で依頼を受け真壁邸を訪問するが、待ち受けていた刑事たちにいきなり誘拐犯として逮捕されてしまう。いやおうなしに誘拐事件に巻き込まれていく沢崎。だが、この誘拐事件には複雑な事情が隠されていた・・・。

この作品では、最後まで犯人の姿は見えてこない。動機もはっきりとはしない。登場人物の中に犯人はいるのか?それぞれの人間の抱える事情の中に、犯行に結びつくものはあるのか?先が気になり、ページをめくる手が止まらなかった。しだいに絞り込まれる容疑者だが、作者は最後に意外な結末を用意していた。ほんのささいなできごとがやがて大きな渦となり、さまざまな人たちを巻き込んでいった。最後に残ったのは、少年の傷ついた心だけか・・・。やや冗長的な部分もあるが、しっかりとした構成と巧みなストーリー展開で、読み応えのある作品に仕上がっていると思う。



| ”は” その他 | 19:59 | comments(0) | ゆこりん |


九つの、物語(橋本紡)

ある日突然、いるはずのない兄が現れた。兄は2年前の兄と全く変わることなく温かく、そしてやさしかった。だが、兄はなぜ現れたのだろう?そこには哀しい真実が隠されていた。

2年前に死んだはずの兄。ゆきなにとってかけがえのない存在だった兄の突然の出現は、恐怖よりも懐かしさでいっぱいだっただろう。以前と同じように会話しながら2人で過ごす時間は、とても貴重なものだったに違いない。だが、兄はなぜ現れたのか?兄の死因やゆきなを思う兄の心の内が分かったときはとても切なかったが、作品全体はほのぼのとした温かさに包まれていて、読後感は悪くなかった。また、収められている9つの物語のタイトルがすべて小説と同じタイトルになっていて、その内容についても語られているのが興味深かった。未読の作品を読んでみたい気持ちになる♪心が安らぐ作品だった。



| ”は” その他 | 15:25 | comments(0) | ゆこりん |


綾乃ちゃんのお告げ(橋本紡)

まだ小学5年生なのに、教主さまと呼ばれる綾乃ちゃん。彼女の不思議な力が、さまざまな人を幸福へと導く。彼女の不思議な力とは?3編を収録。

どちらの道に進むべきか?この道を進んで本当にいいのか?人生を歩んでいくときに迷うことがある。そんなとき、ポンと背中を押してくれる人がいれば・・・。そう考えたことはないだろうか?この作品の中にもそんな人たちが登場する。そういうとき、「綾乃ちゃん」は彼らの背中を進むべき方向にポンと押す。その先に何が待っているのかを、知っているかのように。いや、その不思議な力で本当に知っているのだ。だが、そのことは決して彼女自身の幸せにはつながらないような気がする。「綾乃ちゃん」にはまだまだ謎が多い。作者はこの先、その謎を解いてくれるのだろうか?



| ”は” その他 | 14:33 | comments(0) | ゆこりん |