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慈雨(柚月裕子)

「42年間の警察官人生は、はたして自分にとってはどうだったのか?」
警察官を定年退職した神場は、妻・香代子とともに四国お遍路の旅に出た。神場の胸に去来するのは、16年前に起こった幼女が殺害された事件だった。彼の心に深い傷を残した事件の真相とは・・・。

神場は16年前の出来事を胸に秘めながら妻と四国遍路の旅を続けていた。だが、ニュースで見たある事件をきっかけに、心がざわつくようになる。かつての部下に連絡を取りその事件のあらましを聞くうちに、彼は今回起こった事件と16年前の事件とを重ね合わせるようになる・・・。
警察官の使命は何だ?人々の安全を守ることか?それとも、自分たちの組織の対面を守ることか?16年前に優先するものを間違えた結果が、現在に影響を及ぼす。神場は真実を暴く決意をするが、それは同時に自分が歩んできた警察官としての人生を否定することにもなる・・・。だが、神場はおのれの信念を貫き通す。その描写はなかなか読み応えがあった。
現実にはありえないのでは?と疑問に思う部分もあったが、四国遍路、ミステリー、家族、さまざまなできごとやテーマを含んだ、まあまあ面白い作品だった。



| ”ゆ” | 22:35 | comments(0) | ゆこりん |