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探偵倶楽部(東野圭吾)

大手スーパーマーケットを経営する正木藤次の喜寿を祝う会が正木家で行なわれた日に、悲劇は起こった。書斎の中央にぶら下がっていた藤次!発見した家族らはそれぞれの立場から、「藤次の死」に細工を試みようとするのだが・・・。「偽装の夜」を含む5編を収録。

個人個人の利害関係が複雑に絡み合った様子を描いた「偽装の夜」、愛情と憎しみが交錯して犯罪を引き起こした「罠の中」、母の死に対し父や叔母に疑惑の目を向ける娘を描いた「依頼人の娘」、夫殺しを計画した妻を描いた「探偵の使い方」、父と娘の悲劇を描いた「薔薇とナイフ」、この5編のどれもが、日常生活の中の身近なところにテーマを置いている。同様の事件が実際に起こってもおかしくないと思うくらいだ。多種多様の犯罪・・・。だが、どんなに巧妙に計画しても、必ず綻びはあるものだ。完全犯罪などはあり得ないことを、読んでいて改めて感じさせられた。それにしても、五つの事件で活躍した「探偵倶楽部」の二人が気になる。いったい彼らの素顔は?



| 東野 圭吾 | 17:06 | comments(0) | ゆこりん |