トップページへ♪
MY SITE & MAIL

トップページへ♪ メール♪
ホームページです♪
日記のblogです♪

SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
My Book
日本の作家
<あ行> ------------ <か行> ------------ <さ行> ------------ <た行> ------------ <な行> ------------ <は行> ------------ <ま行> ------------ <や行> ------------ <ら行> ------------ <わ行> ------------ <その他> ----------
海外の作家
Search this site.

PROFILE
OTHERS
MOBILE
qrcode

シーソーモンスター(伊坂幸太郎)

一人暮らしの母を心配した北山直人は、妻に相談し、母と同居することにした。何とかうまくやっていけるだろうと思っていたが、嫁姑間に不穏な空気が流れる。実は、単なる嫁姑問題だと思われていた裏側には、姑のセツと嫁の宮子の秘密が隠されていた・・・。表題作「シーソーモンスター」と「スピンモンスター」2編を収録。

「シーソーモンスター」
セツと宮子の驚くべき秘密。それが、直人の危機を前にして次第に明らかになっていく。製薬会社に勤めている直人は、出入りしている病院の不正に気付く。証拠をつかもうとする直人だが、魔の手が伸びる。次々に起こる危機から何とか直人を守ろうとする宮子だが、一人では限界がある。もうだめかと思ったその時・・・。最後は爽快感が味わえる。何も知らないのは直人だけというのも、面白い。
「スピンモンスター」
「シーソーモンスター」は昭和を舞台にした作品だったが、こちらは2050年の話だ。水戸直正が新幹線の中で手紙を託される。その手紙を届ければそれで終わりのはずだったが、次第に事件に巻き込まれていく。事件に巻き込まれていく過程が、まさに伊坂流だ。スピーディーな展開から目が離せなかった。「シーソーモンスター」との微妙なつながりも面白い。それにしても、記憶というのは実にあいまいなものだとつくづく思う。
今回も、伊坂ワールドを堪能した。楽しめる作品だと思う。



| 伊坂 幸太郎 | 22:37 | comments(0) | ゆこりん |


パリのすてきなおじさん(金井真紀)

「パリの街を歩き回り、面白い話をしてくれそうなおじさんを見つけて話を聞こう!」
パリ在住40年のジャーナリスト・広岡裕児さんの案内で、パリで見つけたおじさんたちの話を集めた作品。

パリには実にさまざまな人たちが住んでいる。いろいろな国から来ていろいろな事情でパリに住んでいる人がたくさんいる。ここに登場するおじさんたちの経歴も十人十色でとても興味深い。登場する人たちに共通するのは、しっかりとした自分の考えをもって、しっかりと大地に足をつけて生きているということだ。人生、思うようにいかないこともたくさんある。そんなときはどう考えどう行動するべきか?この作品の中に、たくさんのヒントがある。そして、生きるということはやっぱり素晴らしいことなのだと思わせてくれる。金井真紀さんが描くおじさんたちのイラストも見ていて楽しい。
ずっと手元に置いて時々読み返したくなるような作品だ。



| ”か” その他 | 21:24 | comments(0) | ゆこりん |


黒武御神火御殿(宮部みゆき)

江戸の神田三島町にある袋物屋の三島屋の次男・富次郎は、嫁いだおちかの跡を継ぎ、変わり百物語の聞き手になった。そんな富次郎のもとに印半天が持ち込まれた。変わった印を持つその半天には、恐ろしい秘密が隠されていた・・・。表題作を含む4編を収録。三島屋変調百物語シリーズ6。

何かに取り憑かれる怖さ、人の恨みの怖さと、怖さの種類はそれぞれ違うが、どの話も本当に怖い。特に人の恨みは怖い。なぜこんなにも相手を恨まなければならないのかと、その理不尽さに怒りさえ覚える。特に「姑の墓」は怖い。恨んで祟る。とても後味の悪い話だった。
表題作の「黒武御神火御殿」も人の恨みにまつわる話だ。その恨みは尋常ではなく、凄まじい。自分が報われなかったから人を恨む。恨む側にも理由はあるかもしれないが、ここまでするのか!という驚きもあった。恨みを向けられた人たちがいったいどうなるのか?かなり長い話だったが、最後まで一気に読んでしまった。
日々の暮らしの中、誰を恨むこともなく、誰からも恨まれることなく、穏やかに過ごしたいものだとつくづく思う。



| 宮部 みゆき | 22:36 | comments(0) | ゆこりん |


罪の轍(奥田英朗)

昭和38年、漁師の手伝いをしていた青年・宇野寛治は、窃盗事件を起こす。住んでいた北海道・礼文島にはいられなくなり、彼は東京へ逃亡する。その東京で起こった強盗殺人事件、そして幼児誘拐事件。このふたつに宇野は関わっているのか?刑事・落合昌夫の執念の捜査が始まる・・・。

子供のころのある出来事が原因で、宇野は脳に機能障害を抱えている。子供たちからは「莫迦」と呼ばれる。そんな宇野が事件を起こす・・・。
この作品で描かれている幼児誘拐事件は、昭和38年に起こった「吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐事件」を彷彿とさせる。
「身代金を受け取りに来たところで犯人を逮捕し、子供を無事両親のもとへ返す。」警察の必死の捜査が始まる。本当に宇野が犯人なのか?先が気になり、ページをめくる手が止まらなかった。
面白いと思う。だが、かなりの長さの作品で、少々うんざりした。ここまでの長さが果たして必要だったのか?個人的には、疑問だ。ダラダラ感が強いので、もう少し的確にコンパクトにまとめたほうがよかったと思う。また、これだけ長いのに、ラストは意外とあっさりだったので拍子抜けした。犯人が犯行に至った経緯も描写がイマイチだった。こういう部分こそ、長くなってもいいから丁寧に描くべきではなかったのか。読後、感動が得られなかったのも残念だった。

ちなみに・・・
 吉展ちゃん誘拐事件を扱ったノンフィクションは、おススメです!
   → 「誘拐」(本田靖春)



| 奥田 英朗 | 21:47 | comments(0) | ゆこりん |


奇跡の本屋をつくりたい(久住邦晴)

ユニークな企画で注目を集めた本屋さんが、かつて札幌にあった。それは、「くすみ書房」。時代の流れの中、街の本屋さんはどんどん消えていった。そんな街の本屋さんを存続させようと奔走したくすみ書房店主・久住邦晴さん。志半ばで逝った、彼の遺稿集。

「なぜだ!?売れない文庫フェア」「中高生はこれを読め」「ソクラテスのカフェ」。
次々とユニークなアイディアを出し、注目を集めた「くすみ書房」。しかし、時代の流れは愛すべき街の本屋さんを存続の危機に追いやる。場所を変え、起死回生を図る久住さん。だが、奮闘むなしく、「くすみ書房」は終焉の時を迎える・・・。
久住さんの遺した文章を読むと、彼がいかに本を愛していたか、そして書店をたたむことがどれほど無念だったのかが手に取るようにわかる。私も、何度か行ったことがある。ほかの本屋さんにはない独特の雰囲気があり、居心地のいい本屋さんだった。できれば、ずっと残ってほしかった。
「くすみ書房」は無くなってしまったけれど、久住さんには夢があった。でも、その夢を実現する前に、彼は病に倒れ、逝った・・・。さぞかし残念だっただろう。そう思うと胸が痛い。彼の夢が実現するのを見たかった。彼の死が惜しまれてならない。



| ”く” | 21:47 | comments(0) | ゆこりん |


秋期限定栗きんとん事件(米澤穂信)

  

小山内さんとは夏休みに別れてしまった・・・。そんな小鳩常悟朗を、手紙で呼び出す女性が現れた。一方、小山内さんにも新たな出会いが!?そんな中、学校の新聞部は連続放火事件を扱うことになった。次第にエスカレートする放火の規模。なかなか解決しない事件に、ついに常悟朗は解決に乗り出すのだが・・・。
「春期限定いちごタルト事件」「夏期限定トロピカルパフェ事件」に続くシリーズ3作目。

新聞部の瓜野は、学内新聞で放火事件を扱おうとするが、部長の堂島が難色を示す。だが、堂島を説き伏せ彼は放火事件を大々的に扱う。そして、瓜野の考えた通りの順番で事件は起こっていく。これはいったいどういうことなのか?そして、瓜野とつき合っている小山内さんがこの事件にどう関わってくるのか?さらに、小鳩常悟朗はこの事件をどう解決しようというのか?はたして、高校生が手に負える事件なのか?たくさんの「?」が、頭の中で飛び交う・・・。
よく練られたストーリーだと思う。登場人物の心理描写もよかった。読み応えのある面白い作品だった。



| 米澤 穂信 | 22:36 | comments(0) | ゆこりん |


てんげんつう(畠中恵)

晴れていたのに、急に雨が降ってきた。妖たちが濡れ鼠になったけれど、離れにはたくさんの手ぬぐいがすでに用意されていた。聞けば、天眼通(てんげんつう)が雨が降ることを教えてくれたのだとか。その天眼通、若旦那に頼みがあると長崎屋にやってきたのだが・・・。表題作「てんげんつう」を含む5編を収録。しゃばけシリーズ18。

20年ほど飼った猫に千里眼を譲られた男。遥か昔のこと、天気、人が思っていることなど、何でも分かるようになった。だが、それは決していいことばかりではなかった。人から怖れられたり、命を狙われたりと、散々だった。「どうすればいいのか?」男は一太郎に解決策を求めた・・・。
千里眼の力を持った人生なんてつまらない。いや、それどころか、耐えられなくて生きていけそうもない。何も分からないからこそ人生は面白いし、その時その時を大切に過ごそうと思うのだから。
そのほかの話、仁吉の縁談、おぎんのケンカの顛末、山姥の話、毛虫だらけの桜の謎も、面白かった。このシリーズはこれからどこへ向かうのか?一太郎の未来には何が待っているのか?気になることはいろいろある。作者がどう描いていくのか楽しみだ。



| 畠中 恵 | 21:29 | comments(0) | ゆこりん |


夢見る帝国図書館(中島京子)

物語は、15年前にさかのぼってそこから始まる。当時フリーライターだった”わたし”は、上野の公園でちょっと変わった女性と出会った。
「図書館が主人公の小説を書いてみるっていうのはどう?」
その女性、60代の喜和子さんは、”わたし”にそう言った。帝国図書館と喜和子さんの人生。この二つの物語が紡がれていく・・・。

ちょっと変わったところのある喜和子さん。だが”わたし”は、すっかり意気投合する。二人の関係はつかず離れず、お互いがお互いを束縛することなく、とてもいい関係だ。「帝国図書館を小説にしてほしい。」”わたし”は喜和子さんに頼まれるが、その約束を果たさないままでいた。けれど、喜和子さんは楽しみに待っていた。そのことは、後々になって”わたし”の胸に深く刻まれることになる。
帝国図書館のエピソードも随所に描かれている。図書館を作るということは、並大抵の苦労ではない。いろいろな人の血と涙と汗の結晶なのだ。著名な人物も登場して、とても面白いエピソードだった。
人と人との出会い、そしてつながりは不思議だ。いろいろな縁が絡み合って、そこから新たな物語が生まれる・・・。
図書館の物語と喜和子さんの人生。二つの物語の紡がれ方が、とても印象的だった。静かで穏やかな感動が胸いっぱいに広がっていくのを感じた。心温まる作品だった。

| ”な” その他 | 21:15 | comments(0) | ゆこりん |


ノースライト(横山秀夫)

「ぜひ、青瀬さんに!」
依頼者の強い希望で、一級建築士の青瀬は家を設計する。しかし、新築の家に、依頼者は引越してこなかった。その家に残されていた一つの古い椅子・・・。それは、いったい何を意味するのか?

「あんなに楽しみにしていた家が完成したのに・・・。」依頼者が引っ越していないことに、青瀬は愕然とする。「なぜ自分にあれほどの強い希望で設計を依頼したのか?」青瀬の疑問は深まっていく。青瀬は、依頼者の行方を追うことにした。そこには、思いがけない真実が隠されていた!
人と人とはどこかでつながっている。この作品を読むと、そのかかわりの不思議さや奥深さを感じずにはいられない。依頼者の謎を追う。そのことは、青瀬と妻や娘との関係にもいい意味で影響を及ぼす。その部分が絶妙だと思う。ミステリーと言うよりは、青瀬自身、そして彼と彼の家族との再生の物語のような気がする。凝りすぎていてリアリティに欠けると思われるところもあるが、それなりに楽しめた。



| 横山 秀夫 | 22:08 | comments(0) | ゆこりん |


スワロウテイルの消失点(川瀬七緒)

腐乱死体の解剖中、そこにいた者たちの体に異変が起こる。赤い発疹の後に起こる猛烈な痒み!その原因となった虫は、日本にいないはずの虫だった・・・。法医昆虫学捜査官シリーズ7。

冒頭から凄まじい腐乱死体が登場!ウジの数も半端ではない。そして、日本にいないはずの虫が、解剖に立ち会った者たちに襲い掛かる。事件の犯人は誰なのかよりも、その虫がどうやって日本に来たのか、そちらのほうが気になる。
法医昆虫学者・赤堀の調査が始まる。虫たちが教えてくれる事実をひとつひとつ積み重ねていく。虫たちは、決して人を欺いたり裏切ったりはしない。語るのは真実のみだ。「犯人は、虫たちが教えてくれる。」この作品の最大の魅力がそこにある。昆虫に関する詳細な知識を、作者はいったいどこから得ているのか?ただただ感心するしかない。
今回も期待を裏切らない面白さだった。私は虫嫌いだが、このシリーズだけは読み続けたいと思っている。



| 川瀬 七緒 | 21:47 | comments(0) | ゆこりん |