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夜の国のクーパー(伊坂幸太郎)

「仙台の港から小舟に乗り、釣りに出かけたはずだったのに。」
気がつけば仰向けになったまま体を縛られていた。そこへ現れた猫のトム。彼は人間の言葉をしゃべる猫だった。8年間の戦争を終えたトムの住む国では、いったいこれから何が起きようとしているのか?トムは、語り始めた・・・。

戦争が終わり鉄国の兵士たちがやってきた。彼らはトムの住む国の支配者である冠人を殺害した。国家存続の危機に直面しても人々はどうすることもできない。支配する側とされる側。力の差は歴然だった。このまま鉄国の兵士たちの言いなりになるのか!?誰かが叫ぶ。「クーパーの兵士がいてくれたら!」けれど、本当にクーパーは存在するのだろうか?
この作品はファンタジー?それとも大人の童話?作者の独特の感性が織り成す世界は、独自の色彩を帯びている。強者と弱者の微妙な関係。それは人間だけではない。猫と鼠の世界にもあった。それらふたつの関係は、とてもよく似ていると思う。いつだって世界は誰かの犠牲の上に成り立っているものなのだ。「クーパーは、存続の危機にある国を救う存在となるのか?」ラストは意外な展開となる。仙台の釣り人が結末にどういうふうに絡んでくるのかが想像できてしまったが、それでもほほえましく読むことができた。クーパーは、トムの住む国において、今までとは違う新たな伝説になった。読後は爽快さを感じた。作者の熱い思いが込められた、不思議でふんわりとした作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 18:21 | comments(0) | ゆこりん |


3652(伊坂幸太郎)

作家伊坂幸太郎は、どのように作家として歩んできたのか?デビューからの10年間を綴ったエッセイ集。

作品を読んだときと変わらない印象の姿が、ここにはあった。日々の生活の中で起こるできごと、執筆のこと、家族のこと、どれを読んでも楽しかった。伊坂さんは近寄りがたい特別な人ではなく、ごくごく身近な人なのだ。とても親しみがわいてくる。また、どの話を読んでも伊坂さんの温かな人柄が伝わってくる。「作家伊坂幸太郎」がますます好きになった。
また、エッセイの下にそのエッセイに対する注釈が書かれているが、注釈つきのエッセイは珍しいのではないだろうか。当時どういう心境や状況の中で書かれたものかが分かって、なかなか楽しい。ひとつひとつのエッセイに注釈をつける作業は大変だったことだろう。作者の心遣いがとてもうれしかった。伊坂ファンなら、ぜひ一度手に取ってみることをオススメする。新たな魅力発見の可能性大です♪



| 伊坂 幸太郎 | 17:03 | comments(0) | ゆこりん |


仙台ぐらし(伊坂幸太郎)

仙台をこよなく愛し、その地で作家活動をしている伊坂幸太郎。作家としてではない、ひとりの仙台市民としての顔はいかに?また、震災で彼が感じたことは・・・?

エッセイは、小説を読んだだけでは分からないその作家の素顔を垣間見ることができる。時には自意識過剰だったり、時には心配性だったり。作者の意外な面を発見しながら読んだ。しかし、何気ない日常生活の中から、あんなすばらしい作品が次々に生み出されたのかと思うと不思議に感じる。同時に、作家としての並々ならぬ才能に驚かされる。仙台も東日本大震災で大きな被害を受けた。作者の心にも大きな傷を残した。けれど、このつらい経験をバネにして、夢や希望や生きる力があふれ出るような、今まで以上にすばらしい作品をたくさん書いてもらいたい。伊坂さん、これからも応援します!



| 伊坂 幸太郎 | 14:56 | comments(0) | ゆこりん |


オー!ファーザー(伊坂幸太郎)

母親1人に父親4人!ほかから見ればびっくり仰天の環境の中で育った由紀夫は、ごく普通の高校生だった。だが、好むと好まざるとに関わらず、彼の周辺ではおかしな事件が起きる。やがてその事件は大きな渦となり、由紀夫を襲うことになるのだが・・・。

軽妙洒脱な描写は、本当に伊坂幸太郎らしい。読んでいてワクワクする。父親が4人という異常(?)な状況。それすらも「いいなぁ」と思ってしまう。4人の父親は、それぞれ愛情表現は違うが由紀夫を心の底から愛している。息子と父親たちの間には、絶対的な信頼関係がある。だからこそ、さまざまなおかしな事件が起こっても、由紀夫は安心して自分の思うがままに行動できるのではないだろうか。後半の由紀夫が巻き込まれた事件に対する父親たちの行動はお見事!その光景が目に浮かぶようだ。作品のあちこちに散らばっている伏線がきれいに収束していくさまも、作者ならではのテクニックだ。ラストに漂う哀愁も、余韻を残していてよかった。最初から最後まで、楽しみながら読める作品だと思う。



| 伊坂 幸太郎 | 19:45 | comments(0) | ゆこりん |


あるキング(伊坂幸太郎)

仙醍キングス監督南雲慎平太は、彼にとって最後の試合となる日に突然逝った。同じ日、ひとりの男の子が産声を上げる。「王求(おうく)」と名づけられた彼は野球の天才だったが・・・。ひとりの男の、波乱に満ちた人生とは?

この作品を読み終えたとき、さまざまな思いが渦巻いて、王求に語りかけずにはいられなかった。
「王求よ、君の人生は穏やかとは言えないものだったが、それでも幸せだったかい?」
「王求よ、数々の困難が君を襲ったけれども、そのときに君の胸に去来したのはいったい何だったのか?」
「王求よ、野球を続けることにためらいはなかったのかい?」
もっともっと王求に聞きたいことがある。でも、彼は、きっとどんな問いにも笑顔を返すだけなのだろう。そんな気がする。彼の人生を見つめるとき、そこには悲哀しか感じられない。「悲劇の天才」彼にはその名がふさわしい。独特の雰囲気を持った、好き嫌いがはっきり分かれるような作品だが、私は好感を持って読んだ。



| 伊坂 幸太郎 | 16:10 | comments(0) | ゆこりん |


マリアビートル(伊坂幸太郎)

息子に重傷を負わせた王子を追う木村。そして王子。ある依頼を受けた二人組の蜜柑と檸檬。ツキに見放された七尾。彼らは皆、東北新幹線「はやて」の車内にいた。やがて、それぞれの思惑が複雑に絡み合っていく。新幹線が目的地に到着するまでに、さまざまな問題は解決するのだろうか・・・。

いろいろな事情を抱えた男たちが東北新幹線に乗り込んだ。ひたすら目的地に向い走り続ける新幹線の中で次々に起こる信じられないできごと。一見、何の関係もないと思える者どうしの意外な接点。そして、荷物だけではなく命までもが奪ったり奪われたりする。まさにスリルとサスペンスの世界だ。個性的過ぎる登場人物たち、絶妙過ぎる会話、そしてスピーディーな展開、どれをとっても楽しめる。「いったい、作者の伊坂幸太郎は、この複雑怪奇な新幹線内の状況をどう収束させていくのか?」ラストに近づくにつれ、期待感が高まった。そして迎えたラストは、期待を裏切らないものだった。意外性もあったし、ほっとする救われた部分もあった。収まるものが収まるべきところに収まった。そんな感じさえする。伊坂幸太郎らしい、本当に彼らしい、充分な満足感を与えてくれる作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 19:36 | comments(0) | ゆこりん |


モダンタイムス(伊坂幸太郎)

先輩の五反田が手がけていたシステムの改良を引き継ぐことになった渡辺だが、単純だと思っていた仕事の裏には何か秘密が隠されていることを知る。特定のキーワード検索が、検索した者に災いをもたらすという事実の意味するものはいったい何か?渡辺は同僚とともに秘密に迫ろうとするが・・・。

巨大な組織の中では、人間はひとつの部品に過ぎない。人間らしい感情を持つこともなく、ただ黙々と与えられた仕事をこなしていく。いつか世の中がこんなふうに変わってしまうのではないか?いや、もうすでに変わり始めているのではないだろうか?また、何かを存続させるために都合のいい「事実」を作りあげ、人々にそれを信じさせているのではないだろうか?絶対にそんなことはない!と言い切れないところに怖さがある。「ゴールデンスランバー」を読んだときに感じた、得体の知れない巨大な何かの存在を、この作品でも感じた。ただ「ゴールデンスランバー」では巨大なものに対する無力感を感じたが、この作品ではわずかながら希望が感じられた。
登場人物の語る言葉の言い回し、ストーリーの展開、テーマ、どれを取っても伊坂幸太郎らしい作品だと思う。だが、一歩間違えば、どの作品も似たような感じになってしまう危険性もあるような気がする。ワンパターンではない作品を期待したい。



| 伊坂 幸太郎 | 17:18 | comments(0) | ゆこりん |


ゴールデンスランバー(伊坂幸太郎)

「ぼくは、やってないのに!」
首相暗殺の犯人にされた青柳雅春は逃げる。信じられるものが何もない状況ではたして彼は逃げ切れるのか?陰謀に巻き込まれた男の運命は?

一人の男が陰謀に巻き込まれ、首相暗殺の犯人にされてしまう。その巧妙な罠や、犯人にされた男青柳雅春の逃亡シーンは、迫真に満ちている。巨大な組織を持ってすれば、一人の平凡な人間を犯罪者にすることなどわけないのだ。誰もが、いつもの日常生活を断ち切られる可能性がある。考えると、これほど恐ろしいことはない。まるでフラッシュバックするように、過去の青柳の日常生活が差し挟まれているのも効果的だ。「なぜこんな平凡な青年が!?」読んでいてそういう思いを何度も味わう。そしてそのことが、現在の青柳の置かれている立場の理不尽さを、より鮮やかに浮かび上がらせていくことになる。
とにかく夢中で読んだ。500ページ、一気読みだった。最初から最後までこれほど楽しませてくれる作品には、めったにお目にかかれない。読後も、ほろ苦い余韻が残る。ミステリーとして楽しいだけではない。張り巡らされた伏線、抜群の構成力、そして伊坂幸太郎らしい描写。どこを見ても、どれをとっても、完璧な作品ではないだろうか。



| 伊坂 幸太郎 | 16:08 | comments(0) | ゆこりん |


フィッシュストーリー(伊坂幸太郎)

「僕の孤独が魚だとしたら〜♪」
売れないロックバンドの最後の曲は、時を超えさまざまなできごとに影響を及ぼしていく・・・。表題作を含む4編を収録。

どれも作者らしい発想のストーリーだと思った。特に表題作の「フィッシュストーリー」の構成はすばらしい。二十数年前、現在、三十数年前、十年後の4つの物語を組み立てたりつなぎ合わせたりするのは、読み手自身なのだ。どうつながっていくのかを考えながら、そしてその裏に隠されたできごとを想像しながら読むのは楽しかった。
最後に収められている「ポテチ」もよかった。飄々とした今村のキャラは最高。ピタゴラスの定理には笑ってしまった。今村の心の中にある悲哀に気づかされたときはちょっとほろっときたが。
この本の中、あちこちに出てくる今までの伊坂作品に登場した人物を見つけるのも楽しかった。(ただし、全ては無理だった・・・汗)1冊でいろいろ、何度でも楽しめる♪そんな作品だった。



| 伊坂 幸太郎 | 15:19 | comments(0) | ゆこりん |


陽気なギャングの日常と襲撃(伊坂幸太郎)

スリが得意な男、ウソを見抜く男、正確な体内時計を持つ女、演説好きな男。相変わらずの4人組。彼らの日常生活の中にも、スリリングな出来事があった。おなじみの4人の日常の様子は?そして周囲で巻き起こる出来事とは?「陽気なギャングが地球を回す」の続編ともいえる作品。

短編のようで短編ではない。独立した話のようでそうではない。それぞれの話が微妙にリンクしているところがある。作者得意の手法だ。今回も起こる出来事はけっこう深刻なものが多い。だが4人なら何とか解決してくれるだろうという安心した気持ちで読んだ。彼らのチームワークは抜群。そして、飄々とした外見からは想像も出来ないほどの洞察力。充分に作品を楽しんだ。できるなら、また4人に別の作品で会いたいものだ。作者にぜひお願いしたい。



| 伊坂 幸太郎 | 20:32 | comments(0) | ゆこりん |