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憑神(浅田次郎)

婿入り先で男子が誕生したとたん冷たい扱いをされ、ついには離縁させられ実家に戻ってきた彦四郎。出世を願ってお稲荷さんに手を合わせたが、現れたのは人に災いをなす神だった!

何とか憑神から逃れようとする彦四郎と憑神のやりとりが面白おかしく描かれている一方で、「自分が災いから逃れるためには、何をしてもいいのか?」そういう彦四郎の苦悩もシリアスに描かれている。人は自分がつらい立場や苦しい立場に置かれた時、それを他人のせいにしていることが多いのではないだろうか。だが本当は自分の心のせいだとしたら?最後に彦四郎が選んだ生き方は、そのことに気づいたからかもしれない。笑いあり涙ありの作品だがどちらも中途半端な描かれ方で、読後は消化不良のような不満が残った。



| 浅田 次郎 | 09:59 | comments(0) | ゆこりん |


草原からの使者(浅田次郎)

各界の名士が集まる「沙瞽譟廖そこで語られるのは、それぞれの人たちの秘められた話だった。決して公には話されることのないその話の内容とは・・・?表題作を含む4つの話を収録。

人それぞれ生きていればいろいろなことがある。人生の岐路に立たされたとき人はどうするのか?「宰相の器」、表題作の「草原からの使者」ではそのことをテーマに描いている。だがどちらも現実離れした話で、内容的には受け入れ難い。「終身名誉会員」も作者の言わんとしているところが理解できない。最後に収められた「星条旗よ永遠なれ」はおふざけとしか思えなかった。久々に読む浅田作品だったが、がっかりだった。



| 浅田 次郎 | 17:07 | comments(0) | ゆこりん |


王妃の館(浅田次郎)

フランスの王ルイ14世が愛する女性のために建てた「王妃の館」。今では超高級ホテルになっているが、そこに日本からツアー客がやって来た。「光」ツアーと「影」ツアー。二組のツアー客は、ホテルの同じ部屋を交互に使うという旅行会社のたくらみをまったく知らなかった・・・。

さまざまな人生を抱えた人たちが集まって「王妃の館」にやって来た。ツアーコンダクターは、ばれないように四苦八苦。そこに複雑な人間関係が絡み合って・・・。作者お得意のパターンだ。たくさんの登場人物が個性豊かに描き分けられている。そして、少しずつどこかでつながっている。泣いたり、笑ったり、怒ったり、わめいたり。ドタバタ的な中にも、どこか人間の切なさを感じさせる。人が人としてどう生きていくのか、それはルイ14世の時代も今も、変わりはない。「太陽の恵みを享受するのではなく、ひとりひとりが自ら太陽になって光り輝け」この言葉がとても印象的だった。



| 浅田 次郎 | 11:52 | comments(0) | ゆこりん |


霧笛荘夜話(浅田次郎)

霧笛荘には6つの空き部屋と、管理人の老婆が住む部屋がある。その6つの部屋には、さまざまな人生を抱えた人たちが住んでいた。老婆は昔を懐かしみながら、その一人一人への思いを語り始める。

それぞれ名前がついた部屋。その名前は、かつてそこに住んでいた人たちの人生そのものだ。彼らは同じ霧笛荘に住んでいて、同じように不幸だった。自分ひとりではどうすることもできない現実。救いを求める相手もいない。霧笛荘のほかに行き場のなかった6人だが、そこはいごごちがよかったに違いない。だからみんなそこに住み続けたのだ。彼らは自分自身の未来を、どんなふうに見つめていたのだろうか?「不幸のかたちは千差万別だが、幸せな暮らしは似たりよったりだもの。」この老婆の言葉が胸にしみた。



| 浅田 次郎 | 12:11 | comments(0) | ゆこりん |


輪違屋糸里(浅田次郎)

新選組。男たちが命がけで時代の流れの中を駆け抜けてゆく陰には、さまざまな女たちの悲哀があった。彼女たちもまた、時代のはざまの中で、命がけで守ろうとしたものがあった。芹沢鴨暗殺の前後を、今までとはまったく別の視点から描いた作品。

男に守らねばならないものがあるように、女にも守らねばならないものがある。ともすれば時代の流れに飲み込まれそうになりながら、彼女たちは自分の命さえ懸けてそれを守り抜こうとする。新選組を違う角度からとらえ、違う解釈で描いた点はとても興味深かった。しかし様々なものを詰め込みすぎていて、的が絞り切られていないという散漫な印象が残る。ラストも何となく想像できてしまう感じだった。糸里についての描写も少ない。本の題名は、糸里のことを中心に書くという意味ではなく、何かの象徴ということなのだろう。



| 浅田 次郎 | 15:01 | comments(0) | ゆこりん |


月のしずく(浅田次郎)

酒を飲むのが楽しみ、荷を運ぶことしかできない。そんな男の前に、月夜の晩に美しい女性が現れた。彼女は男のアパートへ転がり込むが・・・。表題作「月のしずく」を含む7つの短編を収録。

男と女、母と娘、家族。人と人とのかかわりを切なくしっとりと描いている。平凡な人生を歩んでいるかに見える人間でも、その内部には、他人に理解できないほどの悩みや傷を抱えている場合がある。そんな人達の描き出された心情の一つ一つが、胸を打つ。人はどんな場合でも、歯を食いしばって生きていかなければならない。作者はそのことが、きっとよく分かるのだろう。



| 浅田 次郎 | 08:31 | comments(0) | ゆこりん |


壬生義士伝(浅田次郎)

吉村貫一郎。彼は妻子を貧困から救うため、やむを得ず脱藩する。やがて彼は新撰組の一員となり、幕末から明治にかけての激動の時代を駆け抜ける。独特の視点から新撰組を描いた傑作。

時代の大きなうねりの中、人はどう生きていくべきか?死ぬことにも生きていくことにも、理由がなければならないのだろうか?おのれの信念のため戦う者、おのれの信念を捨て戦う者。激動の時代と呼ばれた幕末から明治。新たな扉を開くために、どれほど多くの人の血が流れたことか。そしてどれほど多くの人が涙を流したことか。読んでいて胸が痛くなるほど切なかった。吉村貫一郎と家族、そしてそれを取り巻く人々。彼らの目に、はたして今の日本はどのように映るのだろう。



| 浅田 次郎 | 08:02 | comments(0) | ゆこりん |


シェエラザード(浅田次郎)

昭和20年4月、台湾沖で2300人を乗せた弥勒丸が沈んだ。帝国郵船の大型客船だったその船は、一度も正規のルートを航行することなく、戦争の犠牲となって海の中に消えてしまった。50数年後、一人の謎の老人が現れる。弥勒丸引き揚げに執念を燃やす彼には、今まで誰にも語ることのなかった悲劇の過去があった。

戦争中、米軍の攻撃を受け沈没した弥勒丸。その豪華客船が使われた目的は驚くべきものだった。勝つ見込みのない戦いを続けていた日本。弥勒丸に乗っていた人たちはその犠牲になってしまった。多くの悲劇は、残された人たちの心にも深い傷を与えた。それは何十年経っても決して消えることはなく、彼らを苦しめ続ける。過去と現在が交錯するという形で描かれたこの作品は、読む人に弥勒丸の悲劇をより強烈に印象づける。「その船に乗ってはだめ!」何度もそう叫びたい場面があった。潜水艦隊に包囲され、攻撃・沈没の運命を悟った乗組員たち。彼らの最後まで毅然とした態度は、涙を誘う。「よォそろォー」彼らの声が胸に響いてくるようだ。



| 浅田 次郎 | 13:43 | comments(0) | ゆこりん |


プリズンホテル4 春(浅田次郎)

ヤクザの木戸仲蔵が経営するホテルは、人呼んで「プリズンホテル」。ここで「日本文芸大賞」の発表を待つ甥の、作家木戸孝之介。彼は忽然と姿を消した育ての親、富江の行方を案じていた。ほかに客は、懲役52年の刑を終え出所した老人、演劇母娘、作家志望だった教師などなど・・・。悲喜交々の人間ドラマが、華麗に繰り広げられる。

木戸孝之介が義母や妻に暴力を振るうのも、幼い頃自分の一番愛していた母に捨てられたことが、トラウマになっていたせいだった。だが、自分を愛してくれる人間がたくさんいることに気づいたとき、彼は生まれ変わる。愛されることを知らない人間は、愛し方も知らない。しかし、愛されることを知ったとき、人は人を本当に愛することができる。さまざまな人間ドラマが生まれたプリズンホテル。人が人を慈しむ心を忘れない限り、このホテルはいつまでも読む人の心の中に生き続けていくのだろう。



| 浅田 次郎 | 14:14 | comments(0) | ゆこりん |


プリズンホテル3 冬(浅田次郎)

20年もの間救急センターで働いてきた看護士、患者を安楽死させた医師、自殺志願の少年、おなじみの木戸孝之介。さまざまな人たちが、ホテルに集う。笑いの中にも、「命」というものを深く見つめた、感動のシリーズ3作目。

「命」というものを、それぞれの立場から見つめている人たちがホテルに集まった。生きるか死ぬか、ぎりぎりの境目の患者相手に奮闘する救急センターの看護婦長。苦しむ患者から苦痛を取り去るため、安楽死させてしまった医者。いじめが原因で自殺しようとする少年。そんな人たちの心の傷をやさしく癒してくれる・・。絶望の淵に立っている者に、暖かい手を差し伸べてくれる・・。プリズンホテルはまさにそんなホテルだ。笑いの中にも、作者は命の大切さ、尊さをしっかり描きこんでいる。苦悩の中から新たな生きる希望を見い出していく人間の姿は感動的だ。生きるということがどんなに素晴らしいことか、この本は私たちに語りかけている。



| 浅田 次郎 | 14:10 | comments(0) | ゆこりん |